定期販売ラボby Shopi Lab D2C・定期通販の立ち上げと、続く仕組みの作り方
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ecforceの定期受注管理で最初に決める設定 — マイページと解約導線の設計

定期の設定は、後から変えると既存契約の扱いが面倒になります。サイクル、次回発送日、変更の締切、マイページで顧客に何を許すかを、公開前に決めておくための整理です。

ecforceの定期受注管理は、標準で一通り揃っています。だから設定は「そのまま進める」で通ってしまい、公開後に運用が回らなくなってから直すことになります。

直しにくいのは、既に走っている契約の扱いが絡む設定です。サイクルや締切を後から変えると、既存契約をどうするかを1件ずつ決めることになります。公開前に決めておくべき項目を並べます。

画面構成と機能は更新されます。ここに書くのは決めるべき論点で、操作手順は管理画面の最新版で確認してください。

1|定期サイクルをいくつ用意するか

まず決めるのは、顧客に選ばせるサイクルの種類です。

  • 毎月のみ
  • 30日/60日/90日から選べる
  • 商品ごとに異なる

選択肢を増やすほど、運用は重くなります。 サイクルが分かれると、出荷の山も分かれ、在庫の読みも分かれます。一方で、消費ペースと合わないサイクルしか選べないと、余った分が解約理由になります。

始めるときは1〜2種類に絞り、解約時のアンケートで「多すぎる/少なすぎる」が出てきてから増やすほうが安全です。

2|次回発送日をどう決めるか

次回発送日の決め方には2つの型があります。

前回発送日から起算する。 出荷が遅れると次回もずれます。顧客側の消費ペースには合いますが、出荷の山が読みにくくなります。

締め日を固定する。 毎月10日発送のように揃えます。倉庫の作業は読めますが、顧客ごとの消費ペースとはずれます。

どちらでも構いませんが、選んだ側を顧客に明示する必要があります。「次はいつ届くか」が分からないことが、初回解約の理由になります。

3|変更・解約の締切をいつにするか

次回発送日の何日前まで変更を受け付けるかを決めます。倉庫の作業日と、決済のタイミングから逆算します。

ここで注意が要るのは、締切そのものより、締切を顧客がいつ知るかです。

改正特定商取引法では、解約の条件が申込みの時点で明示されている必要があります。「次回発送日の10日前まで」という締切を、解約しようとした画面で初めて知る作りは、解約妨害として指摘されうる形です。申込みの最終確認画面に書いてください。

表示の要件は定期販売の表示義務に整理しました。

4|マイページで顧客に何を許すか

ecforceのマイページでは、顧客が自分で操作できる範囲を設定します。

操作許すと許さないと
次回発送日の変更「多すぎる」による解約が減る電話・メールでの問い合わせが増える
サイクルの変更同上同上
一時停止(スキップ)解約の代わりに選んでもらえる解約しか選択肢がなくなる
商品の変更飽きによる離脱を止められる在庫の読みは楽になる
解約CS工数が減る引き止めの機会は作れるが、法的な論点になる

引き止めを目的にマイページから解約を外す設計は避けてください。 引き止めのオファーを出すこと自体は禁止されていませんが、解約という結論にたどり着けなくする作りは規制の対象です。

実務としても、解約を止めた分は問い合わせに変わるだけで、CSの負荷に付け替えているにすぎません。むしろ 一時停止を用意するほうが、解約数そのものを減らせます。

5|決済失敗をどう扱うか

定期通販で毎月一定数発生するのが決済失敗です。カードの有効期限切れ、限度額、変更が主な原因になります。

ecforceにはクレジット洗替(カード情報を自動更新する仕組み)と再オーソリの自動化があります。これらを有効にするかどうかを決めます。

洗替が効くのは有効期限切れです。限度額や変更には効かないため、再試行の回数と間隔、顧客への通知を別途決める必要があります。ここを設計しないと、本人にその気がないのに契約が切れます。

進め方は決済失敗を解約にしないにまとめました。

6|引き上げをどこで行うか

お試しから本商品への引き上げを、どの経路で行うかを決めます。

  • 定期コースの2回目を自動で本商品にする
  • マイページで顧客に切り替えてもらう
  • ステップメールで案内して申し込んでもらう
  • 同梱物から誘導する

自動で切り替える設計にする場合、その条件が申込み時点で明示されている必要があります。 「初回500円、2回目以降4,800円」を書いていない形は、表示義務の観点で問題になります。

設計は引き上げ率の設計を参照してください。

公開前に通すテスト

設定を決めたら、実際に契約を1本作って次の流れを通してください。

  1. 申込み → 初回の受注が立つ
  2. マイページで次回発送日を変更 → 反映される
  3. 締切を過ぎてから変更を試す → 弾かれる
  4. 決済を失敗させる → 再試行と通知が動く
  5. 一時停止する → 次回が飛ぶ
  6. 解約する → 最後まで到達できる
  7. 引き上げの条件を満たす → 2回目が本商品で立つ

画面の設定値を見るのではなく、実際に動かして確認してください。 設定が入っていても、条件の組み合わせで想定と違う動きになることがあります。

よくある質問

Q. 定期サイクルは後から変更できますか

新しく設定を追加することはできますが、既に走っている契約をどうするかは別途決めることになります。既存契約を一括で変えると顧客への影響が大きいため、公開前に決めておくほうが安全です。

Q. マイページから解約できるようにすると解約が増えませんか

問い合わせによる解約が、マイページでの解約に移るだけのことが多いです。総数を減らしたい場合は、解約の前に一時停止やサイクル変更を選べるようにするほうが効果があります。

Q. 決済の再試行は何回まで設定すべきですか

一律の正解はありません。失敗の理由(期限切れ・限度額・その他)で成功率が変わるため、まず理由別の内訳を取り、理由ごとに回数と通知を決めてください。

Q. 頒布会のように毎回違う商品を送る形も設定できますか

ecforceには頒布会機能があり、定期の回数ごとに異なる商品を配送する設定ができます。ただし在庫と同梱物の管理は通常の定期より複雑になります。

Q. 設定はどこまで自社でできますか

管理画面から設定できる範囲は広く取られています。要件が標準の型に収まるなら自社で進められます。既存カートからの移行や、標準にない業務フローがある場合は、要件定義の段階で外部を入れるほうが早いことが多いです。