タイアップタグ機能は、2017年8月29日から正式に使えるようになりました。
タイアップタグとは、Instagramの投稿内容が、広告主とタイアップされているのだと、フォロワーにPRするものです。
2020年10月にイギリスの市場庁であるCMAの調査を受けて、Instagramはインフルエンサーが広告主から報酬を得ていることを明らかにすると同意。
したがって、タイアップタグを付けて、インフルエンサーと企業がタイアップしているとユーザーに明確にすることが今後必須です。
この記事では「タイアップタグ」について解説しています。
インフルエンサーの方は特に、気をつけておくべきポイントなので、ぜひ参考にしてください。
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Instagramを活用したインフルエンサーマーケティングのルールが厳格化!
Instagramではインフルエンサーなどの投稿主が、企業の広告依頼主から報酬を得ていることを、ユーザーに明らかにするシステムを2021年6月に整えました。
インフルエンサーマーケティングのルールが、一部厳格化した内容はこちらです。
- 投稿主がプロモーションしている投稿には、タイアップタグを付ける
- 投稿する前に、企業とタイアップしたプロモーション投稿か確かめるシステムを導入
- 自動検出テクノロジーとアルゴリズムを取り入れた
Instagramを使ったインフルエンサーマーケティングをする時には、タイアップタグの設定が必須です。
インフルエンサーマーケティングとは
Instagramや他のSNS、YouTube、ブログなどを利用し、情報発信することで影響力があるインフルエンサー。
そのインフルエンサーにPRしてもらうマーケティング方法のことです。
ユーザー側としては、知らない企業からすすめられる商品よりも、知っているインフルエンサーから情報を得た方が、共感しやすいと言われています。
特に若い世代の20〜30代の女性は共感力が優れていて、インフルエンサーマーケティングに効果的です。
タイアップタグの見方
広告主が投稿主に、商品のプロモーションを頼んでいるのだと、すぐ分かるように表示したものが、タイアップタグです。
Instagramの画像や動画投稿にタグを追加できます。
タイアップタグの見方は、Instagram投稿にあるプロフィール名の真下に「〇〇(企業名)とのタイアップ投稿」と記されてあるので、広告主と投稿主の関係性がユーザーに分かりやすいです。
参考画像:https://www.instagram.com/p/BmOLMksAR6n/
以前は、「#PR」とハッシュタグを付けてプロモーション投稿であることを明示したり、キャプション(文章の欄)に「〇〇会社から頂いた商品です」と、投稿の内容が広告であったりすることをユーザーに示していました。
ルールが厳格化した現在は、プロフィール名の真下にタイアップタグが表示されるので、すぐにPR投稿ということが分かります。
タイアップタグが導入された理由
2000年代になってからSNSの普及でInstagramやTwitterなどは人気となり、マーケティング戦略として注目を集めるようになりました。
SNSで、たくさんのフォロワーがいるインフルエンサーに、商品をプロモーションしてもらうマーケティング手法が流行り出します。
しかし、同じ時期に「ステマ(ステルスマーケティング)」という、広告主から報酬を受け取っているのに、日常で自然に商品を購入して使っていたかのように、高評価の口コミをしてユーザーを欺く手法が問題となりました。
よって、ステマであることが明らかになった時は、大勢のユーザーから非難や批判が殺到して炎上となり、広告主とインフルエンサーである投稿主の評判は悪くなります。
このような背景があったので、ユーザーへ透明性を与えるためにも、タイアップタグを導入するようになりました。
タイアップタグのメリット
Instagramのタイアップタグのメリットを紹介していきます。
- 投稿主と広告主の信頼性が上がり、ステマの疑いがない
タイアップタグを付けると、ステマではないとユーザーが分かるので、信頼性が上がります。
以前は、前述した通りキャプションに「#PR」と記載してPR投稿であることを明示していましたが、一見しただけではユーザーに分かりにくいもので、ステマだと勘違いされることがありました。
ステマは何があっても行わないことです。
また、ステマだと疑われてしまうと非難され炎上になり、広告主やインフルエンサーの価値が下がってしまいます。
加えて、Instagram自体の信頼性も低くなってしまい、マイナスなことしかないのです。
タイアップタグを付けていると、広告主とインフルエンサーの関係性がすぐに分かるため、ステマだと思われないのがメリットです。
- PR投稿ということが分かるので安心感がある
ステマではないと認識できるタイアップタグは、ユーザーにもメリットがあり、安心感を与えます。
昔、タレントがオークションサイトで実際には落札していないのに、本当に落札したように見せかけ、ブログで宣伝をして、サイト運営業者から報酬を受け取っていたニュースがありました。
事件があからさまになり、タレントは報酬をもらっていないと言い張っていましたが、実際には収入を得ていたことが明らかになりました。
ステマしていた運営業者とタレントは、結局ユーザーを騙していたことになるので、ステマは詐欺のようなイメージが付いたのです。
そのため、タイアップタグを利用すれば、プロフィール名の真下にタグが表示されるので、ユーザーは瞬時にステマではなく「PR投稿」と判断できて安心できます。
- 広告主はインフルエンサーが投稿した広告効果をチェックできる
タイアップタグ機能がまだ導入される前は、広告主が広告効果はどのくらいあったのか確認するために、タイアップ投稿のコメントや「いいね」を一つずつチェックしていました。
そのため、手間がかかり確かな数字を出すのも困難でした。
ところが、タイアップタグを利用できるようになった今は、フィード投稿とストーリーズの2つの広告効果をチェックできるように。
ストリーズとは、24時間だけ動画や画像を共有できる機能です。
ストーリーズは、画面いっぱいに動画を上げられるので、Instagramの公式は動画広告をおすすめしています。
また、ストーリーズの広告のクオリティをすぐに確認できるので、インフルエンサーに再度依頼するかどうか判断材料にもなります。
- タイアップタグは広告主の企業が主導権を持てる
タイアップタグを付けるには、広告主が承認しないと利用できないです。
よって、インフルエンサーがタグを付けられる機能を追加、又は広告主がインフルエンサーからのタグ申請依頼を承認しないとタグは付けられません。
広告主のブランドとインフルエンサーのイメージが合わない場合は、タイアップを勝手にされるとブランドを損ねる可能性があるため、広告主である企業が主導権を持って判断できます。
- タイアップタグから広告主である企業のページに遷移できる
プロフィール名の真下に、タイアップタグが付けられますが、そこをクリックすると広告主のInstagramページに遷移できます。
インフルエンサーとのタイアップ投稿を見たユーザーは、PRしていた商品をもっと詳しく知りたい時に、広告主のページに飛べるので便利です。
広告主にとっても、質の高いユーザーを集められるので、売り上げアップに繋げられやすいのがメリットです。
タイアップタグを付けるには条件をクリアする
タイアップタグには、たくさんのメリットがあるのが分かりましたが、全ての広告主やインフルエンサーが利用できる訳ではありません。
利用する条件は、正式にInstagramで公表はされていませんが、タイアップタグを利用している多くのアカウントは、下記のようなアカウントです。
- 広告主と投稿主の両者ともに、Instagram認証バッジがある
- 認証バッジがなくても、アカウントの投稿数やフォロワーが多い
- 非公開アカウントだったとしても、投稿数やフォロワーが多いアカウント
- フォロワーが1万人以下で少なかったとしても、認証バッジがある
正式な条件ではありませんが、利用しているアカウントの共通点は「投稿数とフォロワーが多い」「認証バッジがある」こちらを満たしていると承認される可能性があると言えます。
タイアップタグ機能が導入された直後は認証バッジが必須でしたが、今はなくてもアカウントがアクティブであれば承認されているため、今後も利用できる範囲は広がっていくでしょう。
Instagramのタイアップ投稿のやり方について
タイアップ投稿のやり方ですが、まずはアカウントを「ビジネスアカウント」に移しておく必要があるので事前に行なっておきましょう。
タイアップタグ機能が導入できたら下記の流れで運用していきます。
- 広告主は投稿主のアカウントを承認する
- 投稿主はアカウントを承認されたらタイアップ投稿をする
- タイアップ投稿の広告効果をチェックしていく
広告主である企業の承認作業
広告主はPRを依頼する投稿主のアカウントを最初に承認します。
承認する作業の手順はこちらです。
- Instagramのアプリを開いて、プロフィール画面の右上「≡」をタップし「設定」へ
- 「ビジネス」を選択したら「ブランドコンテンツ」をタップ
- 「タイアップ投稿ラベル」にある、コンテンツクリエイターを手動で承認を「ON」にする
- 「コンテンツクリエイターを承認」をタップし、依頼したいインフルエンサーを検索して承認する
- 投稿主側から申請依頼された場合、「受け取ったリクエスト」に表示されているので承認する
投稿主はタイアップ投稿をする
広告主から承認されたインフルエンサーは、タイアップタグを付けられるようになります。
タイアップ投稿のやり方は、通常の投稿と一緒で「新規投稿」から写真や動画を作成していきます。
手順はこちらです。
- 画像を選び、キャプションを書くページになったら、一番下にある「詳細設定」をタップ
- 下に表示されてある、ブランドコンテンツの「ブランドパートナーを追加」を選択
- 検索画面になるので、事前に承認されている企業アカウントを探してタップ
PRする企業アカウントをタップできたら、タイアップ投稿のタグ付けは完了です。
ストーリーズでタイアップ投稿をする方法
通常の投稿以外のストーリーズでもタイアップ投稿はできます。
手順はこちらです。
- ストーリーズに投稿する動画や画像を作成
- ストーリーズの投稿画面を開き、上のアイコンの中から「リンクマーク」をタップ
- ブランドコンテンツの「タイアップ投稿ラベルを追加」をONにする
- 「ブランドパートナーを追加」が表示されるのでタップし、PRする企業アカウントを選択する
後は、ストーリーズを投稿するだけで、タイアップタグが付いた状態になっています。
広告効果を確認する
タイアップ投稿がされると、タグ付けされた投稿のインサイトを広告主は見られるようになります。
閲覧できるのは、「フィード投稿」と「ストーリーズ投稿」のデータです。
複数投稿されていても、まとめてチェックすることが可能です。
インサイトを見る方法は、Facebookのメニューにある「ブランドコンテンツ」からデーターをチェックできます。
詳しくは、Instagramのブランドコンテンツツールにある「インサイトを開く」を確認してください。
インフルエンサーマーケティングを成功させる重要なポイント
以前の広告と違った性質を持ち、注目を集めているインフルエンサーマーケティングですが、成功させるためのポイントがあるので紹介していきます。
- 目的に合った設定をしていく
ターゲットとなる消費者がどのくらい購買欲があり、その段階に合わせて施策を最適化させることで、インフルエンサーマーケティングが最大限に有効になるというもの。
商品の認知度を上げるためのフェーズと、買ってもらうためのフェーズでは、施策内容が異なります。
例えば、新商品を買ってもらうために、フォロワー数1万人くらいの「マイクロインフルエンサー」にPRしてもらっても、有名ではない商品をそもそもユーザーは購入しません。
したがって、最初に新商品を広めるためには、フォロワー数10万人以上の「ミドルインフルエンサー」か、100万人以上の「メガインフルエンサー」に依頼して、商品を広めてもらうことを目的に設定すると良いでしょう。
- ターゲット層が一緒のインフルエンサーを選択する
自社のターゲット層をたくさん抱えているインフルエンサーに依頼することは、とても大事なことです。
例えば、自社商品のターゲットが若い20代〜30代女性のケースで、20代の女性インフルエンサーに依頼しても、フォロワー自体は40代の男性が圧倒的に多いことがあり得ます。
今までのPR投稿をチェックして、きちんとPRしているか、ターゲットのコメントは反応が良いかなど細かく確認してからインフルエンサーを選びましょう。
また、インフルエンサーの中には、フォロワーを買って獲得している人もいるので、注意してください。
- 自社商品をインフルエンサーは理解している
ユーザーにとても影響力があるインフルエンサーは、フォロワーの数はファンの人数でもあります。
インフルエンサーが実際に使用していない商品を紹介した場合、ユーザーは「宣伝しているだけ」と思うか、さらには「ステマ」と思われてしまうことがあります。
したがって、インフルエンサーには商品を使うことで得られるベネフィットを感じ取ってもらい、宣伝したい内容に沿った投稿をしてもらうのが必須です。
- ステマにならない配信
ステマとインフルエンサーマーケティングの仕組みは、とても似たような特徴を持っています。
投稿を見たユーザーが「ステマをしている悪徳な会社の商品」と認識されないように気をつけないといけません。
「#PR」や「〇〇から提供された〜」という言葉を入れて、PRだということを明らかにしている人も多く、広告主と投稿主の両者ともに注意して行う必要があります。
- インフルエンサーの良さを引き出す
広告主から「この内容は伝えてください」「それは絶対入れてください」などと、インフルエンサーに対して要求をたくさん出してしまうと、やりたいようにできず、本来の良さを引き出せなくなってしまうことに。
普段と違った内容の投稿をすると、フォロワーはしっくり来ない状態になり、エンゲージメントが悪くなってしまいます。
広告主側としては、必要最低限の依頼はしておき、他はインフルエンサーのセンスに任せることが重要です。
- ブランド公式アカウントの世界観が損なわないように運用する
昨今では、Googleから検索をするのではなく、Instagramで検索をする人が増えています。
そのため、Instagramの運用はきちんと行なっておいた方が良いです。
理由として、タイアップ投稿を見たユーザーは、気になった商品の企業ページを確認して、全体のイメージを確かめます。
自社の公式アカウントをユーザーに確認されたとき、「ダサい」というイメージを持たれてしまったら興味を損なってしまう原因になるので、アカウントはしっかりと運用してフォロワーを獲得できるようにしましょう。
まとめ:【絶対に抑えておくべき!?】Instagram施策でのブランドとタイアップタグ設置が必要に!
インフルエンサーマーケティングでは、ステマが大きな問題となっていました。
しかし、PRのルールが厳格化され、投稿にはタイアップタグが必須となった今は、信頼性が上がりステマの疑いも無くなりました。
インフルエンサーの選定は自社ブランドのイメージと合っていることや、同じ層のフォロワーを抱えているかチェックをしておきましょう。
タイアップ機能の設定は全く難しくないので、マーケティングを行う場合は、早めに導入することをおすすめします。
Instagramのアカウント運用をしっかり行なって、インフルエンサーとのタイアップ投稿で業績を上げていきましょう。
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