2021.8.17

2021.8.28

【2021年最新情報】IT導入補助金の傾向と対策まとめ

【2021年最新情報】IT導入補助金の傾向と対策まとめ

今回は、中小企業や小規模事業者が注目のIT導入補助金について解りやすく解説していきたいと思います。

IT導入補助金とは

正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金といって、中小企業や小規模事業者が事業をおこなっているなかで課題としているITツール(作業効率ツールやグループウェアなどのソフトウェア)を導入する際に、費用の内容を独立行政法人中小企業基盤整備機構へ申請をして採択されると、費用の一部が補助金として交付される制度のこといいます。

目的としては、現状からITツールを導入することによって、業務の効率化を図ることができたり売上の向上へとつなげたりする企業のサポート的役割を担うためと、新型コロナウイルス感染症の流行のなかで、状況にあったビジネスモデルへの転換をITツールの導入により図ることで、接触の機会を減らしながら業務をおこなう環境作りを推進していくためとしています。

このIT補助金は、ITツールの導入を費用面で負担と感じている中小企業や個人事業主にとっては、その負担を軽減させてくれることからとてもうれしい内容となっています。

「補助金」という形となっていますので、まず費用が先にかかるということと、導入にかかる費用をきちんと明確に申請すること、採択されるかどうかは申請後に判断されること、また、費用の一部が採択後に入金されるなどのいくつかの注意事項があります。申請を検討する際には、補助金の制度の内容の確認と、スケジュールを把握したうえで申請手続きの準備をしていただくことを強くお勧めいたします。とはいえ、すでに一次の枠での募集が締め切りとなっており、全国の多くの企業が申請され採択の決定を受けています。

注意点はありますが、採択されれば企業にとっては費用の一部を負担してもらえる上に、ITツールを社内に導入することができるというお得感を感じられる内容となっています。この記事では、IT補助金の対象者やスケジュール、補助金の種類など、それぞれその詳細についてご説明していきたいと思います。

IT導入補助金の補助対象者

補助金を受けることができる対象者とは、中小企業や小規模事業者(個人事業主)であって、以下の要件のすべてに該当している者であることとされています。

まず、業種ごとに決められた要件が当てはまっていなくてはなりません。詳細は以下になります。

  • 製造業や建設業、運輸業については資本金が3億円以下または常勤の従業員数が300人以下
  • 卸売業については資本金が1億円以下または常勤の従業員数が100人以下
  • サービス業では資本金が5,000万円以下または常勤の従業員数が100人以下
  • 小売業においては資本金が5,000万円以下または常勤の従業員数が50人以下
  • ソフトウェア業、情報処理サービス業については資本金が3億円以下または常勤の従業員数が300人以下

業種はその他に、医療法人や社会福祉法人、組合または連合会、財団法人や社団法人などに分けられています。

そして、申請時点において日本国内で登録されている法人または個人であることと、日本国内で事業をおこなっていることとされています。

それから、申請時においては「gBizIDプライム」のアカウントを取得していることとしています。「gBizIDプライム」とは、2019年より運用が開始された経済産業省の行政サービス認証システムです。gBizIDプライムを取得していれば、行政などのさまざまな申請や報告などをgBizIDプライムを通しておこなうことができるようになっています。実際にIT導入補助金のほかに、日本年金機構の社会保険の手続きの電子申請や中小企業庁の認定経営革新等支援機関電子申請システム、総務省のe-GovなどgBizIDプライムを取得しておくことでできるこが増えてきています。

gBizIDプライムは、gBizIDというアカウントから派生した3つのアカウントのうちのひとつです。それぞれの違いは下記になります。

  • gBizIDエントリー 

オンラインでその日に作成が可能。

誰でも作ることができる

利用するためにスマホや携帯電話は不要

  • gBizIDメンバー

gBizIDプライムの利用者がマイページ上で作成する

従業員用のアカウント

gBizIDプライムが許可をしたサービスだけ利用できる 

利用するためにはスマホや携帯電話が必要となる

  • gBizIDプライム           

法人の代表者または個人事業主のアカウント

申請書および印鑑証明書を郵送して、審査ののちに発行される

また、アカウントの種類によって利用できるサービスにも違いがあります。gBizIDプライムはすべて利用可能となっており、gBizIDメンバーはgBizIDプライムによって許可されれば同様の利用ができます。gBizIDエントリーについては補助金の申請など利用不可のものがあります。

IT補助金を申請する際には、法人の場合、代表者からの申請となりますので、gBizIDプライムの登録が必要となります。登録には申請書とスマホまたは携帯電話、発行から3ヵ月以内の印鑑証明書が必要となります。登録されるまでかかる時間は、提出書類等に不備がない場合おおよそ2週間以内とされています。補助金の申請をする際には要件や申請書類に目が行きがちですが、gBizIDプライムの登録にも時間がかかりますので、先に登録を済ませておかなければなりません。補助金の申請期日前にはgBizIDの登録も混みますので、お気を付けください。

戻りまして、IT補助金の要件の続きにまいります。

その他の要件としては、独立行政法人情報処理推進機構がおこなっている「SECURITY ACTION」のなかの一つ星または二つ星の宣言をおこなうことともされています。「SECURITY ACTION(セキュリティ対策自己宣言)」とは、2017年に発表されたもので、中小企業が自ら情報セキュリティ対策に積極的に取り組んでいくことを宣言することで、近年の企業経営において欠かせない情報セキュリティを推進させていこうとする活動のことをいいます。具体的には、情報セキュリティへの取り組み目標を決め、自己宣言をし、継続をしていきます。取り組み内容により、一つ星や二つ星のロゴマークを使用することができます。これは、あくまでも宣言ですので、認定や取得といったものではありません。

一つ星は、中小企業の情報セキュリティ対策ガイドラインのなかのセキュリティ5か条に取り組むことで宣言することができるとしています。5か条とは、OSやソフトウェアは最新の状態にすること、ウィルス対策ソフトを利用すること、パスワードを強化すること、共有設定を見直すこと、ネット上の脅威や攻撃について知ること、されています。二つ星は、情報セキュリティ自社診断にて現在の情報セキュリティ対策状況を確認したうえで、情報セキュリティ基本方針を定め外部に公開することで使用できるとしています。

次に、補助事業をおこなうことによって労働生産性(売上-原価)/(従業員数×一人あたりの勤務時間の年平均)の伸び率が向上していなくてはいけません。目標とされる数値は、一年後に3%以上、三年後には9%以上とされています。申請には数値目標を作成する必要があります。その他に、従業員に対して申請する枠に対応した賃上げ計画を表明したうえで事業計画をたてて実行しなくてはなりません。

それから、生産性向上に関する情報として売上高や原価の額や従業員数と勤務時間、給与支給額などを報告することとしています。

以上がおおよその要件となります。その他に、申請対象外項目というものが設けられています。上記の内容に該当していても、下記などに当てはまる場合には申請の対象外となってしまいます。

  • 発行済み株式のすべてや出資価格の総額の半分以上が同じ大企業が所有している
  • 発行済み株式のすべてや出資価格の総額の三分の二以上を大企業が所有している
  • 役員の二分の一以上が大企業の役員または職員を兼任している
  • 直近3年分それぞれの課税所得の一年の平均が15億円を超えている
  • IT導入補助金2021のIT導入支援事業者に登録されている者

IT補助金は「補助金」ですので、要件を満たさなければ申請して採択されても返還を求められる場合があります。目標を事業者がたてて、達成することが必要です。要件には、三年後の数値が提示されていますので、中期にわたる計画であることを認識していただくことが重要です。

また、交付の決定がされる前に契約や発注、納品などをした場合には補助金は受け取ることはできません。交付の決定が出てからの注文等となります。それから、支払いに関しては原則、申請する事業者の所有口座からの振り込みやクレジット決済の一回払いとなっています。その他の方法での支払いの場合にも補助金が受け取れませんので、注意が必要です。

事業実績報告の際には、支払ったことの確認として振込明細書やネットバンキングの取引の際の画面を保存したもの、クレジットカードの取引明細などが必要となりますので、保管をしておきましょう。

IT導入補助金2021スケジュール

続いて、補助金のスケジュールについてお話してきます。IT補助金には通常枠のA・B類型と特別枠のC・D類型と枠が設けられていますが、スケジュールに関してはいずれも同じとなっています。2021年は3次まで受付しており、1次は5月、2次は7/30が締め切りでした。残り3次の締め切りは9/30の17:00までとなっております。交付決定は10/29の予定となっており、事業実施期間と報告期間については、交付決定の日から終了日については後日の案内となっています。

2021年度IT導入補助金の種類

IT補助金の種類につては、A類型からD類型までの四種類となっています。

  • 通常枠のA・B類型

A・B類型については大枠については同様となっています。目的として、中小企業がそれぞれの課題やニーズに沿ったITツール(ソフトウェアやそのオプション、その役務など)を導入するときにかかる費用を補助してくれるもので、ITツールを導入したことで

業務の効率化や売上を伸ばすことができ、経営力強化をすることとされています。

補助金の上限額などは、A類型が30万円から150万円未満、B類型は150万円から450万円以下となっています。補助率(費用のうち補助される率)はどちらも1/2以内となっています。対象になる費用は、登録されているIT導入支援事業者が提供するもので、あらかじめ登録しておく必要があります。この際に、認められる費用が決められているので、該当するものを申請しなくてはなりません。それ以外のものを費用とすることは認められませんので、注意しましょう。対象外となる費用の中には、ホームページ制作やECサイト制作、広告宣伝費、リース料金などが提示されています。業務効率を上げることが見込まれるITツールの導入関連費用のみが補助対象になりますので、検討の際にはよく確認する必要があります。

それから、要件にある賃上げ目標については、A類型については加点項目とされており、必須とはなっていません。B類型については、必須要件となっています。

また、事業実施効果報告を採択されたのちにおこなっていくのですが、A・B類型ともに、2023年から2025年までの3回することとなっています。

  • 低感染リスク型ビジネス枠のC・D類型

次に、C・D類型についてご説明していきます。こちらは新型コロナウイルス感染症の流行しているなかで「非対面」「非接触」に視点を置き、ITツールを導入することによって感染のリスクを回避しながら労働生産性の向上を図ることが目的となっています。

補助金の上限額などについてはC類型が30万円から450万円以下、D類型については30万円から150万円以下となっており、補助率については、A・B類型よりも多く2/3以内となっています。

要件においては、申請内容が新型コロナウイルスの影響を乗り越えるために必要不可欠である緊急のIT投資であることとあり、コロナ対策に特化していることを提示しています。

その他に対象となる費用に関しても、A・B類型では認められていないハードウェアの連絡費用がC・D類型では対象とされており、業務の形態を非対面化する際に必要となるPCやルーター、プリンタなどテレワークに対応できる内容となっています。その他費用においても非対面化に必要となるツールであることを随所に提示しています。また、こちらもIT導入支援事業者が提供するもののみが対象となります。

C類型については、業務を非対面化する際に情報の連携や共有をするためのITツールを導入する場合に対象となり、D類型については非対面化する際にクラウド対応していることが対象となります。いずれも事業実施効果報告については2023年から2025年までの3回となっています。こちらも対象外費用にはホームページ制作などが記載されており、ITツールを導入する関連費用以外は対象となりません。

賃上げ目標については、C類型の補助金申請額が300万円から450万円以下の場合には必須要件とされていますが、300万円未満は加点項目となっており、必須となってはいません。同様にD類型についても賃上げ目標は加点項目となっています。

C・D類型については、今般世間でも課題となっている非対面や非接触を推進していく内容の為、A・B類型よりも優先的に支援されている内容となっています。

ECサイト制作で最大450万円補助

A・B類型に関しては、対象外費用にECサイトの文字がありました。しかし、新型コロナウイルス感染症対策のために設けられましたC類型のC-2類型については、非対面や非接触化に業務を移行するためのIT導入関連費用は対象とされており、補助金申請額最高額の450万円まで補助されることになっています。要件が細かくありますが、挑戦してみるのもいいのではないでしょうか。

ホームページ制作にも使えるIT補助金

ここまでIT導入補助金についてお話してきましたが、ホームページ制作費用については対象外となっていました。最近、運用を始める企業の多いECサイト制作については、「事業再構築補助金」という補助金が対象になっています。事業再構築補助金とは、新規事業への進出(新分野開拓、業態転換、業種転換、事業再編)を図る企業について補助をしてくれるものとなっています。

要件としては、申請前の直近半年間のうちの任意の3ヵ月の売上高の合計が2019年または2020年の1月から3月までの売上高の合計と比較して10%以上減少していることや認定支援機関や金融機関と一体となり取り組むことなどとなっています。事業計画の作成が必要となっており、3年から5年後で付加価値額を年平均3.0%以上の増加と達成することも要件とされています。補助内容は通常枠の中小企業で、補助金額100万円から6,000万円以下となっており、補助率は2/3となっています。

新規事業をお考えの企業にとってはチャレンジしてみるのも良いかもしれません。

まとめ:【2021年最新情報】IT導入補助金の傾向と対策まとめ

今回はIT補助金について触れてきました。補助金は認められればその費用の一部が補助されるので、企業が何かおこなおうとしているときには計画時よりも結果的に出費を抑えることができて、とても助かります。申請には要件の確認や申請書類の準備が必要となりますので、何かおこなおうとする前に該当する補助金の制度がないか確認してみるようにするとよいでしょう。

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監修者
片岡弘一
片岡弘一

shopi labメディア運営統括・クリエイティブディレクター ウェブ・コロ株式会社 代表取締役

Web/SNSマーケティング、EC集客のスペシャリスト。前職ではWeb制作会社マーケティング部門の立ち上げを経て独立。現在は本業のWeb/SNSマーケティング運用に加え、新たに新会社を設立しWeb以外の分野にも挑戦中。

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