Shopifyはオンラインショップをカンタンに構築できるプラットフォーム。なので、日本だけでなく世界中の個人事業主や中小企業、大手企業が独自運営サイトの構築に利用しています。
そんなShopifyに、さらなる越境ECを支援する新サービス『Shopify Markets(ショッピファイ・マーケット)』が2021年9月に追加されました。
これは、Shopifyで運営するオンラインショップを国内だけでなく全世界中に向けて展開できるというもの。既存のオンラインショップに、言語対応や商品決済などの外部アプリを組み込まなくても、目的の海外市場へカンタンに参入させることができるというスグレモノ機能です。
そこで、ここでは、新たに始まったShopify Marketsのサービス内容についてまとめました。
あなたのオンラインショップを、日本国内だけでなく全世界に向けて営業展開させることも可能な機能ですから、是非この機会に知っておいてください。
目次
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Shopify Marketsとは

独自運営のオンラインショップ経営者であれば、誰もが自国内だけにとどまらず、世界中で商品やサービスを販売し成功をおさめたいと思い描くことでしょう。
自国内だけといった限定的な市場よりも、インターネットの魅力を最大限に発揮できるボーダーレス市場で営業展開をするほうが、より多くのお客様にアプローチできるからです。
ですが、そこで問題となるのが『言葉の壁』と『文化の違い』、そして『通貨の違い』です。
そんな自国内での商品販売向けではなく、海外市場進出に必要となる変換ツールや、複雑な販売・出荷作業の一元管理を可能にしてくれるのがShopify Marketsです。
あなたが独自運営するオンラインショップを、これから参入させたい市場の言語に対応させ、サイトのSEO対策や、ドメイン設定などの細かい設定までができます。
たとえば、既に日本語で構築した独自運営のオンラインショップを、カンタンな操作だけで英語圏やスペイン語圏対応にして営業展開ができるというイメージ。
商品を販売するときに必要な各国ごとの通貨設定や価格変換設定、配送・関税コストなども日本語ですべて管理できます。
また、国単位での売上やCVRデータも把握でき、世界中の顧客購買データを分析することも可能。
このように、自国内だけでなく、全世界を市場としたときのオンラインショップ運営に必要な機能やデータ管理を、ひとくくりにすることが可能なサービスです。わずか数回のクリックで、既存のオンラインショップをより多くの、世界中の顧客に対して展開できます。
つまり、Shopify Marketsは、インターネットという仮想空間の中で、言語や自国文化の違いという越境ECの障壁を取り除き、煩雑さを解消するために開発された新サービス。
Shopifyで運営するオンラインショップであれば、参入したい国際市場を特定、セットアップ、立ち上げ、最適化をすることができ、なおかつ一元管理が可能。
ですから、今までは日本国内でのみ商品やサービスを販売していたオンラインショップ運営者も、海外に精通したバイヤー人脈や知識・経験などが一切なくとも、どんどん世界中のお客様に対して販売することができるようになります。
このような、新たな市場へカンタンに進出できるだけでなく、世界中の顧客に対してオンラインショップビジネスを展開し、1つのダッシュボードで包括的に管理できます。
また、
- 国ごとの売り上げがどのくらいか
- 各国のコンバージョンはどのくらいか
- 販売推移や購入者のサイト内行動履歴
などもすべて一元管理できますから、日本国内という言語の枠にとらわれないグローバルなオンラインショップの運営が可能。今後の日本国内は、人口減少と高齢化がますます進んでいきます。
一方で世界に目を向けると、
- インドネシアのような若年人口の多い消費意欲が既に旺盛な市場
- 今後さらに経済成長を遂げていくであろう新興国市場
- 日本の文化に興味をもつ人がたくさんいる市場
など、世界中にはまだまだ数多くの魅力的な市場があります。
ですが、そのような日本語圏以外でのビジネスとなると、マーケットの大きさや可能性には魅力を感じるものの、ノウハウ不足やリソース不足などもあり、個人や中小の事業主が進出するのはカンタンではありませんでした。
その点Shopify Marketsなら、今まで日本語対応しかできなかったオンラインショップもカンタンに世界中で展開できますから、より多くの日本企業が世界に羽ばけるチャンスとなることでしょう。
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Shopify Markets の機能とメリット

具体的には次のとおりです。
世界中の市場にオンライン参入できる
これはイメージでいうと、
日本語で作成した独自運営サイトのオンラインショップを、カンタンな操作だけで世界中のAmazonに出店してしまうような感じ
Shopifyで運営する既存の日本語オンラインショップを、わずか数回のクリック操作で世界中の顧客対応向けにすることができます。
また、新規で開拓した市場ごとに一元管理もできますから、国内外でのビジネス全体を包括的に把握することができます。
世界の市場に合わせてカスタマイズができる
オンラインショップを参入する市場の特徴に合わせカスタマイズすると、商品購入コンバージョンが大幅に増加するそうです。
Shopify のプラットホームはすでに世界展開済みですから、それらのデータをもとにShopify Marketsで言語や国を超えてお客様に価値あるカスタマイズを簡単にできるようになっています。
- 各市場の通貨、支払い方法の設定
- 各市場の価格、端数処理の設定
- 市場ごとの在庫状況管理
- 市場ごとの複数言語対応
- 市場にマッチしたSEO対策可能なローカルドメインの自動対応
- お客様に適切な言語、通貨を自動表示する機能
- 市場ごとに異なる関税や輸入税の計算
- 商品配送時のコスト最適化
また、現在Shopifyでストア展開をしている世界中の事業者データがありますから、それらをベースにした
地域別にいつ、どこで、どのように販売していくことが最も効果的か
という情報の提供や、効果を自動で最適化することも可能。
たとえば、市場ごとに『どの支払い方法を使用すると最もコンバージョンが高いか』を分析し、自動的にチェックアウト時に最適な支払い方法を表示させるといった、各市場に最もマッチした支払い方法に自動設定することもできます。
一元管理で時間と手間を節約
Shopify Marketsでは、1つのオンラインショップで各市場にマッチした店舗をカンタンに作成できます。
たとえば、日本国内でのショップ販売だけでなく、その他の国、あるいはアジア全体をターゲットとした商品販売などを、それぞれのマーケットに合わせた消費者ニーズにマッチさせて提供することも可能。
これらをすべて一元化されたコマースプラットフォーム上でできるので、ビジネス全体を包括的に見ることや、国内外の市場ごとにビジネスのパフォーマンスを正確に把握することができます。
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Shopify Marketsを始める際の注意事項

なお、Shopify Marketsを使い始める際には、まず自分で立ち上げたECサイトでShopify Marketが利用できるかを確認する必要があります。
それを確認するには、Shopifyの設定画面をチェックしましょう。
このとき、設定画面の右側に表示されるメニューバーにある「マーケット」という項目に注目してみてください。
「マーケット」の右横に「新規」と表示されていれば、そのECサイトではShopify Marketが利用できます。
またこれ以外にも、Shopifyのプランによって利用できる機能が異なる点にも注意しなければなりません。
例えば、プレミアムプラン・Shopify Plusプランのみで使える機能には、以下のようなものが挙げられます。
- 会計時に関税・輸入税をまとめて徴収する機能
- 国やエリア毎に商品の販売価格・価格戦略を変える機能
- 市場のニーズに合わせてカタログをカスタマイズする機能
- 市場のニーズに合わせてストアフロントコンテンツをカスタマイズする機能
- 市場のニーズに合わせてフルフィルメントロケーションを管理する機能
これらの機能はShopifyにおいて最もオーソドックスなベーシックプラン・スタンダードプランでは利用できません。
以上の注意事項を踏まえて、Shopify Marketの利用をスタートしてみてください。
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Shopify Marketsの料金

Shopifyの基本料金体系は、ベーシックプラン、スタンダードプラン、プレミアムプランの3つです。(2021年9月末現在)
ベーシックプラン
基本料金:$33/月
まずはShopifyを利用してみたいという人や、ネットショップ開設は初めてという人におすすめのプラン
スタンダードプラン
基本料金:$92/月
ネットショップ運営経験者で売上の維持や利益を伸ばしたい人、担当スタッフが増えてきたショップオーナーなどにおすすめのプラン
プレミアムプラン
基本料金:$399/月
すでにオンラインショップを運営済みで大きな売上がある場合や、ショップ運営の効率化を図ったり、より高いレベルのデータ分析をしたい方におすすめのプラン
そのうえで、Shopify Marketsでは『海外販売の取引手数料』としてShopify ペイメントを使用して関税と輸入税を計算する場合に次のように加算されます。(2021年9月末現在)
- 注文ごとに0.85%の手数料
- 代替決済サービスを使用する場合は1.5%の手数料
- 通貨を変換する場合は注文ごとに2%の手数料
なお、現地の決済方法の使用手数料は、Shopify ペイメントの国際決済処理に含まれます。
ちなみに、Shopifyの全プラン共通でできることは次のとおりで、
- 各市場での販売方法を一元管理する
- Shopify ペイメントを使用して133の通貨で販売する
- Shopify ペイメントを使用して現地の決済オプションを提供する
- 最大20言語に対応して販売する
- カスタムドメインを設定して検索に最適化する
- 各市場での事業展開を最適化するスマート設定
プレミアムプランになると、更に次の機能を利用できます。
- チェックアウト時の関税と輸入税を見積もって徴収する機能
- Shopify ペイメントを使用し市場ごとにカスタム価格を設定
- 市場ごとにカタログとストアフロントのカスタマイズ
- 市場ごとにフルフィルメントのロケーションを管理
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Shopify Marketsの相談ならプロにお任せ

Shopify Marketsは4種類のプランが用意されており、企業の状況に応じて自由に選べます。
- ベーシックプラン
- スタンダードプラン
- プレミアムプラン
- Shopify Plusプラン
これらのプランのなかには、各市場の販売方法を1カ所で管理できたり異なる言語に対応して販売できたり、SEO対策でカスタムドメインを設定できたりなど、さまざまな機能を利用できます。
また、プレミアムプランとShopify Plusプランではビジネスのグローバル化において役立つ機能が多く備わっているのも特徴です。例えば、関税と輸入税の概算や徴収ができたり市場別にカタログをカスタマイズできたり、Shopify ペイメントで市場ごとに価格を設定できたりなどがあります。
ただし、それぞれのプランは月額料が異なるため、予算に応じて適切なものを選ぶことが大切です。また、海外に商品を販売するときは取引手数料を支払わなければいけません。例えば、1つの商品を注文する際は2%の通貨換算手数料がかかります。
Shopify Marketsは、最近登場したばかりのツールです。自社に導入したいと考えているものの、どのようにツールを最適化すればいいか分からないこともあるでしょう。
このような場合は、プロに相談するのが一番です。Shopify Marketsに関して分からないことがあるときは、プロに相談しましょう。
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Shopify Marketsで可能になること

多くの個人事業主や中小企業にとって、世界市場での販売は、
- 言語のローカライズ化
- 現地で利用される通貨への変換
- 現地での最適な支払い方法の提供
- 各国の関税や輸入税の計算
以上のような、海外販売における数々の障壁があることは否めません。それらの問題点を、より簡単に解決できるのがShopify Marketsです。
参入したい世界市場の特定、立ち上げ、商品販売の準備から最適化までをすべて行なえ、わずか数回のクリックで、世界中のお客様に対してオンライン対応できます。
また、それらによって開拓した世界市場を、一つのダッシュボードで管理できます。
さらに、世界市場参入における最大の障壁でもある
オンラインショップの言語や通貨をお客様に合わせてカンタンにローカライズできる
各マーケットの通貨と支払方法・マーケットごとの価格設定、端数処理、在庫状況の把握・複数言語対応・購入者の地域に応じて、適切な通貨や言語を自動表示等のカスタマイズも可能。
なので、事業規模や予算に関わらず、失敗を恐れることなく越境ECにチャレンジできます。
また、マーケット毎のSEO検索用に最適化するためにカスタムドメインも簡単に設定できるので、消費者に直接販売する-サードパーティの市場に依存する必要もありません。
近年のオンライン市場は右肩上がりに成長を続けています。
更に2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響もあり、世界中のオンライン市場は記録的に大躍進しており、すでに20億人以上がオンラインで買い物をし、売上高は4.3兆ドル(約473兆円)になるそう。
さらに、2021年には5兆ドル(約550兆円)になるとも予測されています。
このような市場背景のなか、日本企業のオンライン市場参入も年々上昇しており、特に中小企業がECを活用した海外販路拡大に乗り出しているのです。
また、
日本で運営されているShopifyオンラインショップの11%が海外からのアクセス
というデータもあることから、全世界を対象としたオンライン販売システムはますます重要視されてくることでしょう。
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まとめ:越境ECがより簡単に!便利なShopify Marketsについて基礎から解説

以上が、新たに始まったShopify Marketsのサービス内容です。
当たり前のことですが、世界のオンライン市場へ参入するときは、既にある海外のオンラインショップと競合することになります。そして、言語や文化の違う海外のお客様が販売の対象になります。
これらのことを考えると、世界のオンライン市場へ参入するのには海外ECとしてスタンダードなShopify Marketsを使用するのが最善の選択となっていくかもしれません。
これから世界のオンライン市場を目指すのであれば、越境ECにおけるマーケティング手法や、それぞれの国のお客様に最善な手法を既に実績データとして持つShopifyでのオンラインショップ運営はとても役立つことでしょう。
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