世界中で使われているShopifyは安定した稼働を誇ります。アクセスの増加によってサーバーダウンはしないのか心配する方もいるのではないでしょうか。
この記事ではShopifyのサーバーに関する性能や費用、セキュリティー面に関して詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
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ECサイトに必要なサーバーとは?
サーバーとは、データや情報といったコンテンツをWeb上で確保するものです。ECサイトはWebを通してスマホやパソコンなどのデバイスに情報を提供します。
サーバーの具体例をあげると
- ウェブサーバー
- メールサーバー
- ファイルサーバー
- データベースサーバー
などがあります。ウェブサーバーでは、パソコンやスマホといったデバイスから「この情報を知りたい」と発信し、サーバー内にある情報から要求に対して適切な文章や画像を提供するものです。
メールサーバーは
- メールの配信
- メールの保管
- メールの受信
- 宛先の照合
を行い、双方ともにスムーズに連絡がとれる仕組みを構築しています。ファイルサーバーは、同じネットワーク上でつないでいる人とファイルを共有するためのものです。データベースサーバーとは、データを一元管理をし、更新や保存・バックアップを行う働きを見せます。
サーバーは一つだけでなく様々な働きを見せ、ECサイトの構築においてはサーバー上の商品情報や決済サービスなどを円滑に行えるように働きかけています。
サーバーの種類
ECサイトを構築できるサーバーは4種類です。
- オンプレミス
- クラウド
- ハウジング
- レンタルサーバー
それぞれのサーバーに関する特徴や機能について詳しく解説します。
オンプレミス
オンプレミスサーバーは自社内にサーバーを置き、敷地内にあるデータの保存ができるサーバーです。自社内にあるため、インターネット接続の必要性がなく、組織のユーザーは直ぐにアクセスできるメリットがあります。一番の特徴は、サーバーを自由にカスタマイズでき、社内連携がとれやすいところです。企業コンプライアンスやセキュリティに関してオンプレミスで保護できます。
しかし、オンプレミスは管理や運営を社で行うため、初期コストが高額で運用まで時間がかかる部分がデメリットです。トラブル発生時も都度ごとに対応しなければいけないため、注意が必要です。
クラウド
クラウドサーバーとは自社にサーバーを置く必要がなく、Web上に情報をストックするサービスのことです。インターネットに接続できる環境とアカウントがあれば、社内・社外を問わずにアクセスできるのが特徴です。インフラ周りの管理をサーバー会社に任せられるため、ECサイトの構築が速い。アクセスが集中的に集まりダウンする心配がないメリットがあります。
またトラブル対応も任せられるため、自社ECサイトの運営に集中しやすいです。クラウド上に情報を預けているため、カスタマイズに対する柔軟性が難しく、サイトごとに割り振るため、セキュリティー面での不安があるのがデメリットです。
ハウジング
ハウジングは、サーバー所有者は自身のサーバーをデータセンターに持ち込み、データセンターが提供する安定した環境で運用するサービスのことです。一番の特徴は、自社内にサーバーを置くスペースは不要で、火事や震災・停電といったトラブルを受けてもサーバーを守れることです。回線が安定しているため、トラフィックの増大にも対応し、セキュリティーも強いというメリットがあります。
デメリットは、初期投資や運用コストがかかる点です。導入のコストがかかり、ホスティング(レンタルサーバー)と比べて月額のコストが割高です。
レンタルサーバー
レンタルサーバーとは、サーバーを貸し出し(レンタル)するサービスのことです。一番の特徴は、サーバーの設置をする必要性がなく、運用するのに必要なものをサーバー管理会社が全て行ってくれることです。
具体的に行っていることは
- サーバー
- 初期設定
- 保守管理
- セキュリティー対策
- 専門知識
などです。
レンタルサーバーのメリットは
- 運用コストを抑えられる
- サーバーを構築・運用に関する人的コストを抑えられる
の2つです。事前に下準備を行い、トラブル時にも管理会社に対応してもらえるため安心です。
反対にデメリットは
- カスタマイズの自由が低い
- スペックの変更が柔軟にできない
があげられます。サーバーに必要なOSの選択やインストールなどは事前に管理会社が行い、CPUやメモリなどのスペックは固定化されているため、カスタマイズといった変更が難しいといえます。新たに変更・追加をしたい場合は、支払いが生じるため、コストがかかってしまいます。
ECサイトにおけるサーバーの重要性
ECサイトを長期間運営するにあたり、サーバーの安全性やスペックは重要です。なぜなら、スペックが低かったり安全性が弱いとサイトでの問題が多発するからです。
具体的な問題とは
- サーバー攻撃
- 表示速度
- サーバーダウン
があげられます。
具体的にそれぞれをみてみましょう。
サイバー攻撃
サイバー攻撃とは、ネットワークを介して攻撃され、システムの破壊や情報の改ざん、窃盗などの行為を受けることをいいます。
具体的な攻撃の種類として
- マルウェア
- 標的型攻撃
- パスワードリスト攻撃
- DoS攻撃
- ゼロデイ攻撃
- セッションハイジャック
- バッファオーバーフロー攻撃
- APT攻撃
- SQLインジェクション
などがあげられます。サーバーの監視が不十分だとサイバー攻撃を受ける可能性があるため、24時間監視体制があるサーバーを選ぶことで、セキュリティー上の問題を解決できます。
表示速度
表示速度とは、パソコンやスマホのブラウザでページが表示されるまでにかかる時間のことをいいます。SEOにおいても、ページの表示速度は上位表示において重要視されています。
表示速度が遅いと以下の問題が発生しやすいです。
- 売上への影響
- 顧客のサイト離脱
- SEOへの影響
サーバーのスペックにより、表示速度も左右するため、高性能のサーバーを選ぶようにしましょう。
サーバーダウン
サイトにアクセスが集中すると、サーバーがダウンします。サーバーダウンが起こると、サイトが落ちている間は表示されないため、顧客は買い物ができません。買い物ができないということは売上が落ちるため、サーバーダウンは避けたいところです。トラブルを未然に防ぐためにも、サーバーのスペックは重要です。サーバーダウンを防ぐ取り組みや実績があるところを選ぶようにしましょう。
Shopifyにおけるサーバー契約について
結論から言うと、Shopifyを利用するにあたり、サーバー契約の必要性はありません。なぜならば、Shopifyはクラウド型のECサービスであるため、自身でサーバーを管理する必要性がないからです。
そのため、ECサイトの構築するのに手間がかからなく、初期設定では「〇〇.myshopify.com」とドメインがあたえられます。
しかし、本格的にECサイトを運用する方はShopifyから独自ドメインの取得を推奨されています。
ドメインとは、住所のようなもので、サイトは家だと考えるとわかりやすいでしょう。
独自でドメインを取得することで得られるメリットは
- 信用を得やすい
- イメージアップ
- サービス移転がスムーズ
- SEO対策
があげられます。ドメインもブランドと同じように、顧客に覚えてもらいやすいドメイン名にすることで、信用獲得やイメージアップが期待できます。
独自ドメインはメールアドレスにも紐づけできるため、顧客へのメール送信でも開封してもらえる可能性も期待できます。
SEO対策では、Googleの評価がドメインと紐づけられているため、サービスを移転しても評価は下がらず、スムーズに移転できるメリットがあります。
サーバー契約の必要性はありませんが、独自ドメインの取得はメリットが多いため、おすすめです。
Shopifyサーバーの費用
Shopifyサーバーの費用は、月額料金の中にサーバー代が含まれているため、サーバーを利用するための別途料金の支払いは必要ありません。
Shopifyのプランは
- ベーシック:$25
- スタンダード:$69
- プレミアム:$299
の3つに分けられています。いずれも初期費用は0円。
Shopifyは別途でサーバーの費用を支払う必要がないため、安心です。
Shopifyサーバーはセキュリティ対策が万全
サーバーのスペックやセキュリティーが弱いと起こりえるトラブルについて話をしましたが、気になるのはShopifyサーバーのセキュリティ対策です。
Shopifyサーバーが行っているセキュリティ対策は以下の4つです。
- 常時SSL対策
- 2段階認証
- ISO27001とPCI DSS
- ホワイトハッカーが24時間監視
Shopifyは強固なセキュリティーにより守られているため、サーバーも安定して起動しています。
常時SSL対策
Shopifyは常時SSLが標準装備されています。常時SSLは、サイト全てのアドレスを「http」ではなく、「https」に変更することでログイン情報や問い合わせフォームを暗号化できます。暗号化されたhttpsはハッキングされる可能性を減らせる効果があるのです。
他にも常時SSL対策で期待できるのは、2014年にGoogleが全てのサイトに常時SSLをするべきと発表しました。
SSL化されていないサイトは検索順位に悪影響を及ぼすため、常時SSL対策をしているサイトは検索にも影響を与え、集客を期待できます。
WordPressは自身で設定を行わなければいけませんが、Shopifyは標準装備されているため、独自ドメインを設定した場合でも関係なく適用されるため安心してください。
2段階認証
2段階認証とは、ログインIDとパスワードでログインするだけでなく、電話番号やメールへのSMSで認証を行うことです。ECサイトでは多くの顧客の情報を扱います。
ハッキングされた場合、情報漏洩される可能性があるため、2段階認証で不正アクセスを防ぐ効果があるのです。
現在はTwitterやInstagramといったSNSからサイトに誘導するところが多いため、アカウントの乗っ取りや情報漏洩などの情報セキュリティー事故が相次いで報告をされています。パスワードの使いまわしでパスワードが推測されやすいため、1段階認証では不正アクセスや乗っ取られる可能性があります。
しかし2段階認証があることで、外部に知られず自身だけでログイン情報を認知できるため、事故を未然に防げます。Shopifyは2段階認証は標準装備をしているため、安心してショップ運営をできます。
ISO27001とPCI DSS
ISO27001とは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規約です。情報の機密性や完全性、可用性の3つをバランスよくマネジメントをしている企業にあたえられます。
ここでいう3つを細かく見ると
- 機密性:限られた人しかアクセスできない
- 安全性:正しい情報が保存されている
- 可用性:保存された情報を効率よく取り出せる
の項目をShopifyは満たしているのです。PCI DSSは、金融機関と同じ強固なセキュリティーを構築した企業にしか与えられず、日本国内でも限られた企業しか取得できていません。
ShopifyはPCI DSSのレベル1を取得しており、以下の6つを満たしています。
- 安全なネットワークの構築と維持
- 脆弱性管理プログラムの維持
- 定期的なネットワークの監視やテスト
- カード保持者のデータ保護
- 強固なアクセス制御対策
- 情報セキュリティポリシーの維持
Shopifyは2つの国際規約を遵守し、ECサイトを運営する方をサポートしています。
ホワイトハッカーが24時間監視
ホワイトハッカーとは、コンピューターやプログラムの知識と技術を善良な目的に使用する「健全なハッカー」です。ハッカーと聞くと不正アクセスなど犯罪行為をする人と連想しがちですが、本来の意味はコンピューターやプログラムなどのシステムを構築する人を指します。
ホワイトハッカーは、サイトへの不正アクセスやサイトの改ざんなど悪意あるサイバー攻撃から守る役割があります。ホワイトハッカーは24時間監視し、常にどこかに不具合がないかを確認しています。
そのため問題があっても、すぐにストアを再開できます。
Shopify運用における独自ドメインについて
Shopify運用における独自ドメインへと変更するには
- 新しく独自ドメインを購入して連携する
- すでに取得している独自ドメインを連携する
の2通りです。
新規でShopify以外のサイトで購入するとなると年間平均1,000円ほど、Shopify内での購入は年間$11と大差ありません。
新しく独自ドメインを購入して連携する
新しく独自ドメインを購入したいと考えている方は、ドメインを販売しているサイトやShopify内でも購入できます。Shopifyでは年間$11から購入でき、1年経過すると更新する形をとっています。
Shopifyで購入する場合は、管理画面>販売チャネル>オンラインストア>ドメインの順にクリックしてください。ドメインを管理する画面が表示され、「新しいドメインを購入する」を選択します。
ドメインの配列によっては他の方が使用している可能性があるため、希望のドメインにできない可能性もあります。また購入後に独自ドメインを変更できないので注意していください。
すでに取得している独自ドメインを連携する
すでに独自ドメインを取得している方であれば、途中までは新規ドメインの購入と同じ方法で設定を行います。
管理画面>販売チャネル>オンラインストア>ドメイン>既存のドメインを接続するの順にクリックし、取得済みのドメインを入力します。
「接続を確認する」をクリックすると、表示されるドメインの別名「CNAME」とIPアドレスをコピーしてください。これでShopify側の設定は完了です。
次に行う作業は、ドメインを購入したサイトに移ります。
先ほどShopifyでコピーした「CNAME」と「IPアドレス」を入力し、独自ドメインとの接続をする「DNSの設定」に反映できれば設定完了です。
Shopifyのサーバーの性能
Shopifyは高性能のサーバーを備えており、世界中のECサイト運営者に愛されている越境ECの一つです。
どれだけ高性能なサーバーなのかというと
- 処理速度が高い
- サーバーの稼働率が高い
- ページ読み込みが速い
とスペックの高さがうかがえます。
処理精度が高い
Shopifyは世界中から注文が殺到しても処理できるプラットフォームを構築しています。具体的には1分間に1万件の注文を処理でき、帯域幅とトランザクションに制限がありません。
そのためテレビや雑誌で商品が紹介されアクセスが集中しても、サーバーダウンをする心配がないので、安心してサイトを運営できます。
サーバーの稼働率が高い
Shopifyのサーバー稼働率は99.9%です。サーバーの稼働率とは、正常に稼働している割合のことをいいます。99.9%は、Shopify上のサービスや外部サービスとの連携、エラーなど重大事故やShopify側で対処できない事案が発生していないことがうかがえます。Shopifyのサーバー稼働状況は、「Shopify Status」で確認可能です。
Shopifyのサーバーは365日24時間体制でホワイトハッカーが在中し、トラブルが起きても直ぐに解決できるように働きかけています。このような働きかけがあることで、顧客はスムーズな買い物ができ、顧客満足度維持に努めています。
ページ読み込みが速い
Shopifyは常にパフォーマンスの向上や高速化の取り組みを行っています。取り組みの一つとして「画像処理のアップグレード」です。
PNGやGIFを通常よりも3倍近く小さくできる「WebP」という画像形式を導入し、ページ読み込みの高速化を実現しています。
ECサイトは画像が多いため、少しでもファイルサイズを削減し、ECサイトでの読み込みを速める取り組みを行っているのです。
まとめ:Shopifyサーバーの性能や費用、セキュリティ面などを徹底解説!
Shopifyは世界中で使用されているECサイトです。多くの顧客に利用されるように365日24時間体制でホワイトハッカーが監視し、小さなトラブルから大きなトラブルまで瞬時に対応しています。
サーバーの稼働率は99%を誇るため、アクセスが集中してもサーバーダウンすることはなく、1分間に1万件の注文を処理できる能力を有します。そんな高性能を持つShopifyのサーバー利用料は月額料金に含まれています。費用に関して悩むことなく利用できるのはShopifyの強みです。
この機会にShopifyを利用してみてはいかがでしょうか。
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