アメリカの越境EC市場で注目されているのがAmazon US(アメリカアマゾン)です。
AmazonはアメリカのEC市場で、圧倒的な市場規模と販売力を誇っています。今回は、そんなアメリカのEC市場を牽引している「Amazon US」で、越境ECを展開するメリットや出品方法などについて解説します。
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Amazonが越境EC支援サービスを開始したニュースについて
Amazonは、日本からの越境ECのニーズが今後も見込まれると判断し、専属チームによる日本語での海外販売支援支援サポートを開始しました。
日本の販売事業者が、アメリカやヨーロッパなどの各エリアのAmazonでも販売ができるように、日本語で対応する専門チームを設置したのです。
支援サポートの内容としては、出品する国ごとにどのような商品が向いているかをアドバイスしたり、商品登録や販売促進などの相談、商品発送や送金の際に利用できる外部サービスを案内したりしてくれます。
この支援サービスにより、越境ECのAmazonへの参入が、今後さらに加速していくでしょう。
AmazonUSとは何か
Amazon USとは、アメリカ版のAmazon.comのことです。Amazonの本拠地で運営されているECサイトです。
Amazon.comは、現在でも驚異的な成長率を維持したまま売上を拡大しており、市場規模は約13兆円ほどで、これは日本の物販系のECマーケットを超えるほどの売り上げです。
日本のECモール市場(Amazon・楽天)などでは、すでに競合が多く市場が飽和していますが、海外に新たな可能性を求めてアマゾン輸出に挑戦するという事業者も増えてきています。
Amazon USに出品するメリット
Amazon USは市場の大きさが最大の魅力です。米アマゾンは日本のアマゾンの5倍の売上規模があると考えられており、Amazon USの商品点数は日本の10倍分ともいわれています。利用者が多いということは、それだけ商品の情報が消費者に届きやすいので、チャンスが大きいということです。
また、Amazon USへのアカウント登録・出品は、日本のアマゾンでの出品とほぼ共通しています。もちろん商品説明は英語で記載する必要がありますが、無料翻訳ツールが充実してきているため、出品作業はそれほど難しくないでしょう。
管理画面や登録方法においても、日本のアマゾンに出品している事業者にとってはなじみのある方法なので、すぐに適応できるはずです。
Amazon USの出品にかかる費用
Amazon USの出品プランには、日本のAmazonと同じく大口出品と小口出品とがありますが、ビジネスにする事を前提にするなら、大口出品を選択しましょう。
小口出品(Salle as an Individual)は1商品あたり$0.99+販売手数料で、大口出品(Salle as a Professional)は月額$39.99+販売手数料です。毎月の成約点数が40点を越えると大口出品用のアカウントの方が有利になります。
販売手数料は商品カテゴリーによって細かく分かれていますが、およそ8〜20%の程度となっています。
Amazon USでもFBAが使用できる
FBAとは、商品の保管・注文処理・納品書・出荷・配送・返品に関するカスタマーサービスまでアマゾンが代行してくれるサービスのことです。
商品をアマゾン倉庫に預ければ、ほぼ自動で商品発送をしてくれます。配送代行手数料+在庫保管手数料という形態で商品サイズによって基本の料金が変化します。
また、英語での返品対応やカスタマーサポートもアマゾンが代行してくれるため、日本の事業者にとって大変ありがたいサービスです。
Amazon USの出品方法
Amazon USに出品するためには、出品者としてアカウント登録を行う必要があります。これは購入アカウント(アマゾンprime会員など)とは別のアカウントになります。
日本の出品用のアカウントを持っている場合は、Amazon.co.jpのセラーセントラルから在庫>グローバルセリングと進み、必要情報を登録します。
アカウント登録は、大まかに次のような流れで進みます。
アカウント登録の際に必要な情報
アカウント情報の登録の流れは以下の通りです。
- 出品者条件の承諾(Seller agreement)
- 出品者情報の登録(Seller Information)
- 国外の銀行口座・クレジットカード情報(Tax Information)
- Tax情報の登録(Billing/Deposit)
- 商品情報の選択(Products Information)
この流れを全て行うとアカウント設定が完了します。
順番に登録していきましょう。
①出品者条件の承諾(Seller agreement)
Legal name
法人の場合:会社名:本人フルネーム
個人の場合:個人のフルネーム
※こちらは変更不可なので注意です。
②出品者情報の登録(Seller Information)
adress
英語で住所入力をします。※英語の場合は番地を先に入力
不安な場合はこちらのサイトで日本語住所を英語表記に変換してくれます。
Choose your unique business Display Name
アマゾンのショップ名です。
If you sell your products online, enter your website URL(option)
オリジナルサイトの有無。ない場合は空欄で問題ありません。
Select an option to receive a PIN to verify your phone number
認証番号の承認は、電話・SMSどちらの方法にするかを選択します。
※電話の場合「call me now」,SMSの場合「Text me now」を選択
③銀行口座・クレジットカード情報の登録(Billing/Deposit)
Set up your billing method
クレジットカード(デビッドカードでも可)の情報を入力してください。
※日本のクレジットカードで問題なし
Set up your deposit method
入金する銀行口座を入力します。
※入金する銀行口座は海外口座が必要
海外口座の作り方はいくつかありますが、現在は”Payoneer“がおすすめです。
- 売上受け取り手数料:無料
- 年会費:無料
- 引き出し手数料:無料
最短1営業日で国内銀行に入金 など他サービスよりもコストを抑えられることがポイントです。
④Tax情報の登録(Billing/Deposit)
ステップ4は、指示通りに入力すれば特に問題なく完了するはずです。
Start tax interview
クリックして次の項目へ進んでください。
Launch Interview Wizar
クリックして次の項目へ進んでください。
For U.S.tax purposes,are you a U.S. person?
アメリカに住んでいない場合は、Noを選択します。
日本の事業者であれば日本に納税する形になります。
Type of beneficial owner
個人/Individual 法人/Corporation
Place of organization
所在地が日本の場合/Japan
Organization name
会社名または氏名
Permanent address
居住している住所
以上の入力内容に問題がないようであれば「Save and continue」をクリックします。
Consent to electronic signature
電子サインの場合は「上側」/ 郵送提出の場合は「下側」を選択します。
簡単な項目を選択/入力してTax関連情報の入力は完了です。
⑤商品情報の選択(Products Information)
商品情報の選択(Products Information)
Tell us about your product categories
出品予定のカテゴリーにチェックを入れて「Finish」を選択する。
※まだ決定していない場合は、右上にある「Skip for now」でスキップすることも可。
この後、出品者の認証が行われます。
出品者の認証:アカウントを有効化
次は、アカウントを有効化するための認証作業に移ります。
セラーセントラル>トップページ>「+」マークの右にある「Apply」をチェックします。
Choose your country
Country(JAPAN)を選択
Provide contact information
(必須)メールアドレス:アマゾンからの連絡を受け取るメールアドレスを登録します。
Submit required documents
身分証明書(運転免許証・パスポートなど)、銀行口座またはクレジットカードの明細の画像データを登録します。
提出はネット上で行います。認証は通常すぐに行われますが、稀に2~3日かかることがあるようです。ここで書類が受理されなかった場合、メールでの通知や、セラーセントラル上にも表示がされます。その場合、求められる書類を再度提出する必要があります。
以上で、米国アマゾンアカウントの登録は完了です。
Amazon USで売れている商品例
どのような商品を販売するかによって、収益が大きく異なります。収益を最大化するには、よく売れている商品を選ぶことが大切です。Amazon USで売れている主な商品には、次のようなものがあります。
- 本・漫画
- CD・DVD・ブルーレイディスク
- 化粧品やコスメなどの生活用品
- 有名ブランドの家電商品
これらの共通するポイントは、「今すぐ欲しい!」というユーザーの需要を満たせる商品であることです。海外では日用品や消耗品の購入をネットで済ませる方も多いので、これらの需要を満たせる商品を選んで販売することが求められます。
ただ、日本でしか手に入らない伝統工芸品やレアな商品はAmazonで売れない傾向があるので注意しなければいけません。「海外だから日本の商品が売れるだろう」という安易な考えて商品を選ぶと、まったく売れない状況になる可能性もあります。
こういった日本特有の商品やレアな商品は、eBayで購入される傾向が高いことがわかっています。それだけ海外の人は、購入したい商品によって購入場所を使い分けているのです。販売する側も現地の状況に応じて販売サイトを使い分けましょう。
Amazon USアカウント登録の注意点
ここでは、Amazon USのアカウント登録での注意点を2つお伝えします。
アマゾンジャパンのアカウント登録とは異なる点なので、よく理解しておきましょう。
米国の販売規制および出品制限について
海外での出品は当然のことながら、米国法規制、Amazonのポリシーが定めている出品制限があります。この規制にひっかかる商品は出品することができません。
法律に反したもの危険物などを販売することは固く禁じられており、出品制限商品を許可なしに販売した場合、出品アカウントの停止などの処置をとられてしまいます。
販売規制や出品制限のある商品についての詳しい内容はURLをご確認ください。
詳しくはこちらから
日本国外の銀行の法人口座が必要
アメリカでは事業の売上を個人口座で受け取ることができないため、日本国外の法人口座が必要になります。
セラーアカウント登録のクレジットカードは日本国内で使っているもので問題ありません。
日本国外の法人口座を作る場合には、Payoneerなどのレンタル法人口座を活用すると良いでしょう。レンタル法人口座は、手間も費用も抑えられるのでおすすめです。
Amazonとshopifyの比較
ここまでAmazon販売について解説してきました。Amazonはモール型の販売方法ですが、自社ECでの販売方法とも比較してみましょう。
越境ECの自社ECサイト会社といえば「Shopify」が人気です。
ShopifyはAmazonより10年も後に出来た会社ですが、世界175か国80万店舗がネットショップを開設し、1000憶ドル以上の売上を記録しており、今後の成長が期待されている会社です。
Amazon販売とは異なるメリットがあるため、ぜひ比較検討してみてください。
Amazonとの大きな違いとは
Amazonというブランド上で商品を販売する方法とは違い、ShopifyはECプラットホームを100種類以上のテーマから選び、それぞれがネットショップを開設するというスタイルとなっています。
Shopifyではネットショップ上で、独自のブランドとして店舗展開をすることが出来ます。また、SNS(FacebookやInstagram)を強化している点もAmazonとは異なる点です。
決済方法や配送方法について
Shopifyは、Amazonと比べると海外の多通貨・100種類以上の決済方法を導入しています。また、配送方法に関しても発送代行、その他の代行サービスなどが用意されているので、利便性が高いといえます。
AR(拡張現実)機能もメリットのひとつ
ShopifyではAR機能を導入しており、リアル店舗のように実際に手に取るように商品の細部まで立体化した映像で見ることができます。AR機能を導入することで、商品画像と実物が違うというクレームが起きづらくなり、返品率が低下し、信用度のアップにもつながっていきます。
Amazonには商品の多さという強みがありますが、Shopifyは専門性を重視して差別化ができるという強みがあります。
自社の商品に合わせて、販売する場所を選んでいきましょう。
まとめ:Amazon USで越境ECを展開するメリットと出品方法を解説
今回は、越境ECにAmazonを利用する場合の出品方法やメリットなどを解説しました。
Amazonを利用すれば、最小限のコストとリソースで越境ECへ参入するチャンスが大きく広がるため、越境ECを始めたい人にとってAmazonは、大変メリットの多いプラットフォームです。今後も拡大していくAmazon USにいち早く先乗りしておきましょう。
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