D2Cとは、「Direct to Consumer」の略で、メーカーやブランドが自社製品を企画・製造・流通させ、自社の販路(ECサイトや店舗など)を利用して一般消費者に直接販売するビジネスモデルを指します。
今フラワー業界でD2C型のビジネスモデルが話題に上がっています。
本記事ではD2Cのメリットや仕組み、D2Cモデルを導入したフラワー業界の企業事例をご紹介いたします。
D2C型の花屋とは?フラワー業界の3つの課題とは?
フラワー業界では「廃棄問題」「労働生産性の低さ」「花の鮮度の低下」という、3つの課題が頻繁に取り上げられています。これらの課題を解決するためのツールとしてD2C型のビジネスモデルを導入されるようになりました。
D2C型のビジネスモデルを導入することで、仲介業者を介さずに、コスト削減分を付加価値として顧客に付与することが可能となります。また、SNS等でのマーケティング活動を通じて、ブランドの理念に共感するコアなファンを獲得しやすいというメリットがあります。
花の廃棄問題
花屋では、お客様の要望に応えるために、ある程度のショップ内に在庫を確保しておく必要があります。これは、お客様が多くの花の中から要望に合ったものを選ぶことが求められているからです。しかし、その一方でお店にストックしていても、お客様の手元に届かず、その役割を果たせていない花が数多くあります。実際、花屋で売られている花は、半分近くが捨てられていると言われています。
労働生産性が低い
花屋を運営する上では、店内の花をベストな状態に保つ必要があり、水換えや切り戻しなどの日々の手入れが欠かせません。しかし、手間暇かけて手入れした花がすべてお客様の手に渡るわけではなく、その労力が無駄になってしまうこともあります。その結果、花屋は適正な利益を得ることが出来ていません。このような現状が、花屋の労働生産性を下げる大きな要因となっています。
花の鮮度低下
流通期間が長ければ長いほど、鮮度が落ちてしまいます。畑に咲く美しい花を素早くお届けするのが理想ですが、流通期間の長さから鮮度低下の問題が起きています。
D2Cで花の販売!D2Cブランドの事例を紹介!「Lifft」
Lifftは、「 Farm to Vase 」というコンセプトのもと、農園とお客さまを繋ぐ流通過程に生じていたあらゆる無駄を省略することを理念として掲げているD2Cブランドです。
「Lift」は、品質に信頼のおける提携農園で生産された花を、オーダーに応じて採花し、保管期間をおくことなくブーケに束ね、素早く全国のお客さまの元へ配達しています。D2C型にすることで、中間業者を極力省くことが可能となり、移動中の花の傷みを最小限に抑え、高品質な状態を維持しています。また、不要な流通コスト、在庫維持に必要な人件費、廃棄ロス等を削ることで、お客さまへ適正な価格で提供しています。
花屋という場には、実物の花に触れられるからこその、高揚感や魅力があります。一方で、テクノロジーの発展とともに、D2C型のビジネスモデルを用いることで、オンラインでも同様に最高の購買体験を提供することが可能となっています。
Lifftの副社長である上甲さんは「花は、世界観を見せて、そこに共感や好意を持って買ってくださる商売だと思っています。ブランドをつくり上げていくのも同様に、ファンを増やさなければなりません。そのため、D2C型のビジネスモデルを用いて、メディアを巻き込みながら、世界観を提唱していく必要があります。そして、僕らの世界観に共感してくださる人たちとブランドを一緒につくり上げていきたいと考えています。」という言葉を残しています。
まとめ:D2C型の花屋とは?D2Cフラワー業界を解説!
今回の記事では、D2Cの特徴や、フラワー業界にD2Cを取り入れられている背景やメリットを中心に紹介してきました。また、D2Cの企業事例もご紹介いたしました。D2C型で事業を始められる場合は参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考URL
https://note.com/akiratanaka/n/n943ecc47732c
https://bamp.media/column/232241.html