2021.9.29

【2021最新版】日本国内におけるEC市場規模について解説

【2021最新版】日本国内におけるEC市場規模について解説

スマートフォンが現れてから、ネットにおけるショッピングは飛躍的に伸びました。最近ではEコマース(Electronic Commerce)という呼び名が普及し、世界的にECは成長を続ける大きなチャネルとなっています。今回は、そのEC市場の日本での規模についてお話をしていきます。

EC市場とは?

ECとは日本語に訳すと「電子商取引」となります。EコマースやECと表記され、インターネット上で商品を売買することをいいます。ECでは、「B to B」という企業と企業が売買をする取引や「B to C」という企業と消費者の間で取引されるもの、最近では「C to C」という消費者間での取引も多くおこなわれるようになりました。

B to B ECの対象は企業・法人です。メーカーが卸し業者向けへ販売するものや、卸し業者が飲食店へ販売するためのECとなります。アナログな受注や流通からWebによる受注に変化し、既存の顧客だけでなく、新規顧客を獲得することも可能となりました。

B to C ECの対象は一般消費者です。店舗での購入だけでなく、ネットを通じて全国の消費者から購入してもらえるというのは、店舗にとっては売上向上のチャンスとなります。ECの構築については、近年ではモールへの出店や、プラットフォームでのECの構築など選択肢が大きく広がりました。店舗と並行してECで販売することも可能なため、システムの導入や物流の整備などが整えば、ECによって大きく利益を出すことも不可能ではありません。

C to C ECは、消費者が消費者をターゲットとして販売することです。代表的なのはフリーマーケットです。アプリなどを利用すれば、簡単に消費者が商品を販売することができます。誰でも簡単に商品を販売することができるため急速に普及されました。売るものは商品だけではありません。サービスについても消費者同士で契約し、提供することができるといったアプリやサイトも現れています。転売問題やトラブルも起きていますが、取引の相手は事業者だけではなく消費者によって幅広く選ぶことができるということがもはや普通となってきます。

このように、EC市場には複数の取引の形が存在します。店舗を構えて販売をするには資金が必要となりますが、ECであれば、比較的にコストをおさえて営業を始めることができます。近年でのインターネットの利用人口は、2003年には64%でしたが、2019年には89%まで増加しています。また、スマートフォンの急激な普及もあいまって、ECの利用率も成長をし続けています。システムも飛躍的に発展してきていますので、ますます成長していく市場であることがわかります。

日本国内におけるECの市場規模・推移・成長率について

それでは、日本におけるEC市場の規模についてお話していきましょう。日本国内でのB to CのEC市場は2010年には7兆円規模でしたが、毎年右肩上がりとなっていて2019年には19兆円規模まで推移してきています。10年を経たないうちに2倍以上へと成長しています。内訳として商品を販売する物販系、サービスの提供を販売するサービス系、電子出版や配信などのデジタル系という分野別にしてみると、物販系が19兆円のうちの約半数を占めており、次にサービス系、デジタル系と続いています。2020年においては全体では横ばいの19兆円でしたが、物販系分野が約2兆円増え12兆円になり、サービス系分野が2019年の7兆円から3兆円落ち込み4兆円、デジタル系分野は横ばいの結果となりました、ここで注目すべきところは、コロナ禍によりサービス系分野のEC市場が大きく落ち込んだことです。2020年、新型コロナウィルスの蔓延により各主要都市には不要な外出自粛の要請や飲食店等への営業時間の短縮等の要請が発令しました。物販系の店舗はその影響で大打撃を受けましたが、EC市場で売り上げを大きく伸ばすことができました。しかし、サービス系分野である旅行サービスやチケット販売サービスなどは、店舗だけでなくEC市場でも大きく影響を受けたことがわかります。

続いて、一年で最も成長をした物販系のEC市場の内容についてご説明していきます。物販系のなかで2020年にもっとも伸び率が高かった項目は、生活家電やAV機器、PCやその周辺機器の項目でした。こちらはコロナ禍によるテレワークの推進による影響もあるのでしょう。緊急事態宣言発令時には家電量販店からパソコンやプリンタ、ヘッドセットといったリモートワークに必要な商品が一時品薄になるという状況が起きたものです。次に大きく伸びた項目は書籍や音楽・映像ソフトの項目です。その次は生活雑貨や家具、インテリアが伸びました。こちらの二項目は自宅にいる時間が多くなったことによって需要が伸びたいわゆる「巣ごもり需要」ではないでしょうか。外出自粛により店舗での買い物ができなくなり、ネットで本やDVDなどを購入したり、テレワークになったことで自宅のインテリアを変えるために家具を購入したりなどECを利用された方もいたのではないでしょうか。伸長率の高かったこの三つの項目の市場規模としては2019年が48,000億円規模であったのが、2020年には61,000億円規模へとなりました。市場規模の大きさでいうと、物販系分野で最も大きいのは生活家電やAV機器、PCやその周辺機器の項目ですが、二番目は衣類や雑貨等の項目となります。衣類などは22,000億円規模となっており、2019年からの伸び率は他の項目の方が多かったものの、3,000億円規模が大きくなっています。続いて次に大きな規模となっているのは食品や飲料、酒類の項目です。こちらはコロナ禍によりネットで食料を調達することが増えた影響もあってか伸び率も高くなっています。

次にデジタル系分野の市場規模についてお話していきます。デジタル系分野は内容として、電子出版や有料の音楽通信や動画配信、オンラインゲームなどの項目があります。その中で大きく成長したのが電子出版と有料動画配信です。電子出版は2019年に3,300億円であった規模が2020年には4,500億円規模になりました。有料動画配信は2019年が2,400億円規模だったのが2020年には3,200億円に成長しています。いずれもコロナ禍による巣ごもり需要によって娯楽が家の中で出来ることにシフトされたが大きいでしょう。このように

EC市場の推移としては、コロナ禍の影響を受けながらも拡大し続けています。コロナ禍になる前とは市場の伸び方は変わっては来ていますが、新しい生活様式に準じた分野の成長がこれからも望めるとみられます。

まだ伸びる?EC市場の今後の成長予測とEコマース化のメリット

ここからはこれからのEC市場についてお話していきます。2020年、EC市場はコロナ禍となってからの特徴的な成長をしていました。今後どのように成長していくのでしょうか。今だ新型コロナウィルスによる外出自粛要請に関しては発令がなされていますが、今後感染者の減少がみられるようになってきた時に日本のGDPは回復に向かっていくことでしょう。そうなるとEC市場のサービス系分野の伸びが見込めます。また、コロナ禍によって成長を遂げた衣類の販売の分野も外出が多くなってくるにつれて伸びるのではないかと予想することができます。衣類の販売については、SNSや動画との連携などによりサービスが変化してきているため店舗での売上が回復してきてもECでの売上も並行するのではないかと思われます。

そもそもECにすることでどんなメリットがあるのでしょうか。ECにはさまざまなメリットがあります。まずは店舗がなくても商品を販売することができることです。店舗の家賃を払う必要がありません。営業時間を気にすることなく常に販売することができます。消費者にとってもどこにいてもいつでも買うことができるということはとても便利で効率の良いことです。つぎに、従業員を置くことなく営業ができるため人件費もカットすることができます。そして商品を安く販売することも可能となります。なぜなら、仕入れや管理のコストを削減することができるため、その分売値を安くすることができるからです。それから、ECにすることで日本全国が商圏として考えることができます。ネットで注文できるのでマーケットは日本全国と言えるのです。言語や通貨、配送などの問題をクリアすることができれば、世界に向けて販売することも可能となります。コロナ禍になり実店舗での売上収益が厳しくなった昨今ではECによって少しでも売上をあげることができればと考えた企業も多いでしょう。EC構築によるコストと人員は必要となりますが、サポートサービスも充実をしてきています。スマートフォンの所有者が安定して増加していくことと同じようにECについてもなくてはならない存在へとなっていくことが予測できます。

成長著しい越境EC、世界のEコマース事情

越境ECとは主に海外の消費者を対象にしたECのことをいいます。特徴として、海外へ発信をするために多言語での対応が可能であることや多通貨による決済が可能であること、また、外国からの検索にヒットされることが必須であることが求められます。それから海外への配送もおこなえなければなりません。このような越境ECへの出店には、国内向けのECサイトとは違ったいくつかの取り組むべき課題があります。しかしながら、さまざまなプラットフォームなどの出現や発展により、今では解決することが容易になってきています。越境ECは、コロナ禍になる前から注目を受けてはいましたがコロナ禍になったことによって、より発展し続けている市場ともいえます。規模としては2019年に3,000億円でしたが2020年では3,400億円規模を超えており、インバウンド需要が見込めていない現在では越境ECを利用して海外への販路拡大を図っていることがみえてきます。

世界でのEC市場はどのようになっているのでしょうか。世界でのB to CのEC市場は2020年では458兆円という規模になっています。世界的にインターネットの普及が増加し続けており、先進国が独占していた市場がさらに広まり2023年には712兆円にまで成長するのではないかと予測されています。

それでは世界でのEC市場の規模をみていきましょう。世界のEC市場規模の一位は中国の118兆円超となっています。二位はアメリカの45兆円、日本は世界で第三位となっています。続いてイギリス、ドイツ、韓国、フランスとなっています。世界規模となると中国が圧倒的な規模を持っており、続いてアメリカやヨーロッパなどが市場を持っているということがわかります。世界のGDPの規模からみていくと、韓国やイギリス、インドネシアへの今後のECの成長が期待できるほか、インドなどのアジア圏へとこれから広がっていくのではないかといわれています。

越境ECに出店するのであれば、世界最大規模の中国を意識することがポイントとなるでしょう。中国のEC市場は、ネット人口が10億人に迫っておりそれに伴いEC化率が拡大の一途を遂げています。中国国内ではモールが独占状態となっており、モールに出店することが主流となっています。また、インフルエンサーマーケティングが盛んにおこなわれており、動画による商品説明やSNSの連携など人とのつながりのなかで商品の売買がおこなわれていることが大きな特徴となっています。

一方、世界二位の市場をもっているアメリカの国内EC市場はAmazon.comが約40%のシェアを誇っています。国内での有料会員数も6,500万人を超えており、圧倒的といえます。

続いてWalmart、eBay、Appleとなっていますが、Walmartが約5%となっていることから、アメリカのEC市場はAmazonの一人勝ちであることが容易にわかります。しかしながら、Walmartはアメリカのスーパーの企業というだけあって、食料品の分野ではAmazonよりは上回っているようです。ECでの売上高も3兆を超えており、アメリカの規模の大きさを知らされます。eBayは商品を誰もが出品し購入することができるマーケットツールとなっています。EC売上高は3兆超となっています。AppleはiPhone、Macなどを販売している日本でもおなじみの企業です。iTunesでの売上も含めてEC売上は2兆円超となっています。

EC市場の売上ランキング

日本国内のEC市場ではどのようなものが売り上げを占めているのでしょうか。ランキング形式でみていきましょう。まずは、たくさんのショップを抱え知名度もあるモール型のECサイトでの売上をみていきます。

一位 楽天 4.5兆円

一位は楽天です。4.5兆円という数字は、楽天ブックスや楽天トラベル、ラクマなどの流通額も含まれていますが、「楽天市場」単体の売上でも2020年において3兆円を超えました。2018年では2兆円規模であったので、二年間で1兆円流通額が増えたことになります。

楽天市場はグループ会社内でのサービスである楽天カードや楽天トラベル、楽天モバイルなどとの連携によりさまざまなサービスが受けられるほか、購入金額による送料無料のサービス、口コミなどのレビューの充実、ポイント制によりポイントで購入することもできるなど日本国内でのモールの草分け的存在となっています。

二位 Amazonジャパン 2.2兆円

続いてAmazonジャパンです。Amazonといえば、プライムサービスのファンが多いのではないでしょうか。月額税込500円、年間では税込4,900円でお急ぎ便がいつでも無料で依頼でき、地域が限定されてはいますが当日お急ぎ便も無料で利用できます。プライム限定価格や先行タイムセール、Prime Video、Prime Musicなどのサービスを受けることができます。その他の会員サービスでは、スーパーのライフがAmazonに出店をしており、Prime NowのアプリやAmazonのサイト、それからAmazonショッピングアプリにて生鮮食品や食糧品、日用品が購入可能となっています。

Amazonに出店するにはストアの登録をして商品を出品するといった流れになりますので、ストアの構築などの面倒はありません。Amazonの型にはまった商品の販売の仕方となります。配送についてもフィルメントby Amazon(FBA)という配送代行サービスを利用すると、Amazonの倉庫より発送されることになり、購入者にはAmazonから発送されますと表示されるほか、Amazonプライム対象商品と表示されることから活用される出品者も多くいます。

三位 Yahoo!ショッピング 8,519億円

Yahoo!ショッピングは前年比から16%以上増加し成長率がもっともありました。要因として挙げられるのは、ZOZOを子会社化したということと2019年10月にPayPayモールをオープンさせたことでしょう。PayPayモールには、ZOZOTOWNのほかにアスクルやダイソン、ヤマダ電機やノジマ電気などが出店しています。名前にもあるPayPayで決済をするとPayPay残高に還元するキャンペーンやYahoo!プレミアム会員やソフトバンクユーザーであるとさらにPayPay残高に還元されるなどの特典もあるようです。

これらは日本での3大ECモールといえるでしょう。それぞれにユーザーの特徴がわかれており、出店するにあたっては出店したいショップの特徴にあったモールを選ぶことがコツになります。楽天市場のメインターゲット層は主に30~40代の主婦といわれています。Amazonは30~40代の働き盛りの男性、Yahoo!ショッピングは主に男性がターゲットといわれています。

続いて、国内のECサイトでの売上のランキングをみていきましょう。

一位 ヨドバシカメラ 1,385億円

2020年の国内ECサイトの売上の一位はヨドバシカメラです。コロナ禍によるリモートワークの需要も影響しているとは思いますが、家電系のECサイトが他にもある中で一位になったのには、全国どこでも全品送料が無料であることが大きいでしょう。配送スピードについても納期の異なる商品を購入した場合、準備ができた商品から受け取ることができたり、まとめて配送してもらえたり、それぞれに日時指定ができたりすることも消費者にとっては便利となっています。また、ポイントについても店頭同様にポイント還元を受けることができ、貯まったポイントは店舗やECサイトにて利用が出来るようになっています。

二位 ZOZO 1,255億円

大手アパレル通販ECのZOZOTOWNを運営するZOZOは2020年3月期の売上高を1,255億円としています。2021年3月期においては1,474億円を売り上げており、一位のヨドバシカメラが12月決算であることからランキングでは2020年3月期の数字を取り上げさせていただきました。ヨドバシカメラの2021年12月期の売上次第ではZOZOが一位となるかもしれません。ZOZOはZOZOTOWNでの売上を前年比で増やしたほか、PayPayモールへの出店で87億円の取扱高をあげており、B to B事業においては140%増という成果を上げています。創業者の前澤氏が退任し、Zホールディングスの傘下に入りましたが、PayPayモールへの出店という戦略により、より大きな規模へと成長しているのではないでしょうか。

三位 ビックカメラ 1,081億円

ビックカメラはグループにコジマやソフマップを持っており、グループとしてECサイトに力を入れています。また、楽天へ卸売りをしていることも売上の一部となっています。コロナ禍により実店舗での売上減少を補い切れていない一面もありますが、使いやすいECサイトを目指していくほかに家電設置工事などの対応の向上も図っていくと示しています。

まとめ:【2021最新版】日本国内におけるEC市場規模について解説

今回は日本でのEC市場についてお話してきました。EC市場は近年でとても成長しているということが解りました。そしてその規模はまだまだ大きくなっていくのではないでしょうか。規模拡大の先には、もっと身近にもっと便利なECが出てくることでしょう。コロナ禍になりECを利用することが自然と増えている昨今では、その成長が加速するのではないかと予想できます。これからの消費は、店舗とECとの境のない消費者にとって自由なものへと発展していくことでしょう。

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監修者
木村太一
木村太一

木村太一 越境(海外)マーケティング・動画クリエイター

2021年6月より越境マーケティングをさらに強化するため、アメリカ ロサンゼルスにて駐在。以前はフィリピンに約3年滞在し、留学・現地学校での勤務・現地就職を経験。海外歴は計5年程。主にコンテンツ作成やマーケティングを担当し、現在は登録者30万人のYoutuberのマネージメントも手掛ける。内閣府認証 留学協会認定カウンセラーとしても活動中。留学協会・大阪支部長代理。

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