最近では、ECサイトの立ち上げや運営を行う際に、Shopifyを使うケースが増えてきています。
Shopifyはオンラインストアを立ち上げるためのプラットフォームとして便利ですが、有効活用していくためにはShopifyが提供するAPIやその使い方、注意点などを理解しておくことが大切です。
そこで本記事では、これからShopifyでのストア運営を考えている方や、Shopifyでのストア運営を始めたけれど使い方がよくわからない方に向けて、Shopifyを効果的に活用するためのAPIや活用方法などについて紹介していきます。
目次
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そもそもAPIとは

まずは、Webに携わっている方はよく耳にすることの多い「API」とは何かについて見ていきましょう。
企業のWebサービスなどを見ていると、至るところに「API」という言葉が使われていることが多いと思います。また、アプリ開発の現場などでは、技術者たちが当たり前のように「それはAPIで連携して表示させましょう」といったようなやり取りが飛び交っています。
しかし、そもそも「API」について、漠然としたイメージしか持てていない方も少なくないのではないでしょうか。
「API」とは、「Application Programming Interface」の略称です。
こういったWeb界隈では、略して3文字で表現することが多いですよね。
例えば、「SEO(検索エンジン最適化)」、「CRM(顧客管理)」、「CVR(コンバージョン率)」など、様々な言葉があるので混乱してしまうかと思います。
このAPIは、そのままの意味でいくと「アプリケーション・プログラミング・インターフェイス」になります。もう少しかみ砕くと、「アプリケーション」を「プログラミング」するための「インターフェイス」ということになります。
これでもまだよくわかりませんよね。ここで言うインターフェイスは、英単語の意味としては「接点」や「境界面」という意味を持ちます。IT用語で言い換えると、「何か」と「何か」をつなぐための接点というイメージですね。
例えば、パソコンとモニターをつなぐためにHDMIケーブルなどを使うことが多いと思いますが、HDMIケーブルもインターフェイスと言うことができます。「パソコン」と「モニター」をつなぐための接点になっているからです。
したがって、APIとは「あるアプリケーションと他のアプリケーションをつないでいるものなのか」というイメージを持ってもらえると良いかと思います。
API連携の概要
続いて、このAPIを使ってよく言われる「API連携」ということについて考えていきます。
文字通り、「API」を「連携」するということですが、簡単に言うと「あるアプリケーション」と「他のアプリケーション」同士をシステムで連携しているというイメージです。
そして、API連携によって、アプリケーションやソフトウェアなどは外部に向けて公開されることもあります。外部に公開することで、アプリケーションやソフトウェアを開発した人以外でも、同じようにそのアプリケーションやソフトウェアの機能を利用することができるようになります。
例えば、あるWebサイトにログインした状態で別の関連サイトに行くと、別の関連サイトでもすでにログイン済の状態になっていることがあると思います。それは、Webサイト同士でログイン認証機能をAPI連携によって共有しているからです。
他にも、あるWebサイトに訪問したユーザーの数を、別のアクセス解析ツールで表示して確認することができます。これも、API連携によってWebサイトとアクセス解析ツールをつなぐことによって可能になっています。
加えて、「APIを公開する」という部分についてもう少し解説します。
APIはアプリケーション同士をつなぐものですが、それを公開するということは、いわばそれぞれに窓口を作るようなイメージになります。その窓口を作ることで、それぞれのアプリケーションやソフトウェア同士でのやり取りが可能になります。
例えば、海外旅行について考えてみてください。
海外に行くときには、まずは成田空港や羽田空港といった日本国内の空港に行きますよね。そこから飛行機に乗り、海外現地の空港に到着します。そして海外現地の空港に到着した後に、ホテルや観光地に行くことになります。
海外旅行の例で言えば、窓口は「日本国内の空港」と「海外現地の空港」になります。それぞれの窓口があることで、旅行客がそれぞれの国を行き来できたり、食材や物品などのやり取りができたりするのです。
API公開に置き換えると、この窓口が「空港」の代わりに「アプリケーション」になっている考えるとわかりやすいと思います。
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Shopifyが提供するAPI一覧

APIやAPI連携についてわかってきたところで、ここからはShopifyが提供するAPI一覧とその使い所について解説していきます。
Shopifyが提供するAPI一覧
まずはShopifyが提供するAPI一覧についてです。
Shopifyが提供するAPIには以下のようなものがあります。
- アクセスAPI
- 分析API
- 請求API
- 顧客管理API
- 割引API
- イベントAPI
- 在庫管理API
- オンラインストアAPI
- 注文API
- 拡張API
- 製品管理API
- 販売チャネルAPI
- 配送およびフルフィルメントAPI
- Shopify Payments API
- ストアプロパティAPI
上記を見てもわかるように、Shopifyには数多くのAPIが存在していることがわかります。
それぞれのAPIについて、簡単に説明していきます。
アクセスAPI
アクセスAPIでは、販売者から与えられたアクセスの表示や管理ができます。
分析API
分析APIでは、販売者に詳細なレポートを提供し、ビジネスのパフォーマンスを分析できます。
請求API
請求APIでは、さまざまな形態のアプリの料金払いの受け取りができます。
例えば、都度料金、サブスクリプションの手数料、従量課金型の手数料などです。
顧客管理API
顧客管理APIでは、マーチャント(Shopify上の販売者)が顧客データを管理することができます。
割引API
割引APIでは、マーチャントが商品やサービスの割引額や割引率を決める際に役立ちます。
イベントAPI
イベントAPIでは、アプリをマーチャントストアと同期させることができます。
方法としては、イベントデータを取得する方法やWebhookを登録する方法があります。
在庫管理API
在庫管理APIでは、商品を配置している場所の在庫情報を管理します。
オンラインストアAPI
オンラインストアAPIでは、マーチャントのオンラインフロントとそのコンテンツを更新します。
コンテンツの例としては、静的ページやブログ記事などがあります。
注文API
注文APIでは、マーチャントからの注文の受領や、注文データの処理・管理をすることができます。
拡張API
拡張APIでは、カスタム機能を作成することができます。
例えば、ギフトカードの作成や支払いの管理、一元的な顧客ログイン管理、ユーザーごとのアクセス権限管理などです。
製品管理API
製品管理APIでは、ストアのカタログにアクセスして、製品管理やカタログの操作ができます。
販売チャネルAPI
販売チャネルAPIでは、マーチャント独自の販売チャネルの作成ができます。
販売チャネルの例としては、モバイルアプリやWebサイト、オンラインマーケットプレイスなどがあります。
配送およびフルフィルメントAPI
配送およびフルフィルメントAPIでは、注文ステータスの表示や配達状況の追跡、商品出荷通知などができます。
Shopify Payments API
Shopify Payments APIでは、支払い情報やアカウント残高情報の管理ができます。また、国際収支取引に関する情報の管理も可能です。
ストアプロパティAPI
ストアプロパティAPIでは、ストアの一般的な設定情報や税率管理、通貨情報管理、配送ゾーン管理などができます。
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ShopifyのオーソドックスなAPI

Shopifyには数多くのAPIが搭載されています。しかし、いきなり多くのAPIを使いこなすのは大きな負担がかかります。そこで、Shopifyのオーソドックスな5つのAPIを紹介します。
それぞれの概要は以下の表のとおりです。
| API名 | 概 要 |
| Storefront API | 注文手続き関連のカスタマイズ、顧客情報や商品に関するデータの取得ができる |
| Partner API | クライアントが保有しているShopifyのダッシュボードを閲覧できる |
| Admin API | Shopify上でアプリケーションとサービスをを接続するときに使う |
| Shopify Themes | Shopify上のデザインをカスタマイズができる |
| Marketing activities API | マーケティング機能の管理をShopifyの管理画面からできる |
ここからは、それぞれの特徴やメリットなどを詳しく解説していきます。
Storefront API
Storefront APIは、一言で表現すると「顧客の購買体験をカスタマイズできるAPI」です。
商品をShopify以外のスマホアプリやWebサイト上で販売するときや、Unityを使って開発したゲームを経由して商品を販売したいときなどに使えます。
Partner API
Partner APIは、クライアントに関する情報にアクセスできるようになります。
取得したクライアントの情報をもとに会計処理を自動化する・ダッシュボードを作成する、といったことが可能です。クライアントの管理を効率化したい人におすすめです。
Admin API
Admin APIは、アプリケーションとさまざまなサービスをつなぐ役割を果たします。他のECサイトと商品の在庫を共有して管理できるうえに、Shopify上のショップに関する情報を読み込めます。
Shopify Themes
Shopify Themesは、Shopifyのデザインを簡単にカスタマイズできるAPIです。おしゃれな雰囲気のデザインや、自社の商品に合うデザインを作成できるため、統一感を演出できるのが嬉しいポイントです。
Marketing activities API
Marketing activities APIは、マーケティング機能をShopifyの管理機能から使えるようになるAPIです。リスティング広告やSNS運営といったさまざまなマーケティングの状況を管理画面から把握できるため、効率的な運営が可能です。
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Shopifyが提供する各APIの使い所

上記のように、Shopifyには様々な役割を持つAPIが存在することがわかりましたが、それぞれの使い所はどのようになるのでしょうか。
ここでは、代表的なShopifyの使い方とそれに関連するAPIの使い所について見ていきます。
代表的なShopifyの使い方としては、以下のようなパターンが挙げられます。
- ショップのデザインを好きなように変更して使いたい
- モバイルアプリでも商品の販売や購入ができるようにしたい
- ストア内で販売している商品の販売状況分析やマーケティング分析をしたい
- Shopifyの機能を拡張してもっと便利に使いたい
- マーチャントの管理が大変になってきたので、効率的に管理したい
以降では、それぞれのパターンに対するAPIの使い所を解説していきます。
1. ショップのデザインを好きなように変更して使いたい
はじめに、Shopify上のストアのデザインを好きなように変更して使いたいというケースです。これに対しては、オンラインストアAPIが有効です。オンラインストアAPIを使うことで、オンラインストアの見た目や雰囲気を変更することができます。
また、静的ページやブログ記事をはじめとしたショップページのカスタマイズも可能です。他には、記事に対するコメントの作成や削除、承認などのコメント管理もできます。
2. モバイルアプリでも商品の販売や購入ができるようにしたい
次に、モバイルアプリでも商品の販売や購入ができるようにしたいというパターンです。これに対しては、販売チャネルAPIを使います。販売チャネルAPIを使うことで、モバイルアプリ上でも販売チャネルの作成ができます。
3. ストア内で販売している商品の販売状況分析やマーケティング分析をしたい
続いて、ストア内で販売している商品の販売状況分析やマーケティング分析をしたいといったニーズについてです。これに対しては、分析APIや顧客管理APIが効果的です。
分析APIを使うことで、サポート情報を基にしたビジネス成果の確認ができます。例えば、ストアへの流入状況や商品の販売状況、顧客のリピート状況などの分析に役立ちます。
また、顧客管理APIを使用することで、顧客データの分析もできます。例えば、これまでの販売額や販売頻度などの条件から優良顧客をグルーピングして、優良顧客に対する特別な割引コードを発行することも可能です。
4. Shopifyの機能を拡張してもっと便利に使いたい
Shopifyを積極的に活用しているユーザーの中には、Shopifyの機能を拡張してもっと便利に使いたいというユーザーもいるのではないでしょうか。そんな時は、拡張APIが有効です。拡張APIを使うことで、例えばギフトカードコードの作成や管理ができます。
他には、アプリケーションが増えてきた場合は一元的にログイン認証管理を行うこと。
スタッフが増えてきた場合はそれぞれのスタッフに対するアクセス権限のコントロールも可能です。
5. マーチャントの管理が大変になってきたので、効率的に管理したい
最後のケースは、 マーチャントの管理が大変になってきたので効率的に管理したいという場合です。これに対しては、請求APIや注文API、配送およびフルフィルメントAPI、Shopify Payments API、ストアプロパティAPIなど、さまざまなAPIを活用できます。
例えば、請求APIを使うことで、さまざまな料金支払い方法や手数料形態があっても容易に請求管理を行うことができます。注文APIを使うことで、注文管理や返金管理なども行いやすくなります。
配送およびフルフィルメントAPIでは、注文ステータスの管理や配達状況の管理、注文キャンセル状況の管理などに役立ちます。各アカウントの残高情報や支払い情報に関しては、Shopify Payments APIが手助けをしてくれます。
また、国や地域ごとの税率管理やプライバシーポリシーの管理といった忘れがちな管理に対しては、ストアプロパティAPIを活用すれば安心ですね。
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ShopifyでAPIを活用する際の注意点

ここまでで、Shopifyが提供するAPI一覧とその使い所について解説してきました。しかし、ShopifyでAPIを活用する際は、いくつか注意しなければならない点があります。
そこで、本章ではShopifyでAPIを活用する際の注意点について見ていきます。
注意点は、主に以下の3点です。
- リクエスト上限がある
- Webhook受信の際のステータスコード
- 在庫数の差分発生防止
1. リクエスト上限がある
1点目は、リクエスト上限がある点についてです。ShopifyのAPIには、ストアのプランに応じたリクエストの上限があります。ここでいうプランとは2種類あり、スタンダードプランかShopify Plusプランかで分かれます。
それぞれのプランで、1秒あたりにコールできるリクエストに上限値があるということになります。例えばAdmin APIと呼ばれるAPIでは、スタンダードプランでは1秒間に50リクエスト、Shopify Plusプランでは1秒間に100リクエストの違いがあります。
両者のプランで、1秒あたりのリクエスト上限値が2倍違うということですね。
ライトユーザーにとってはスタンダードプランでも問題ないかもしれませんが、大量の商品情報や顧客情報を扱うユーザーの場合は、リクエスト上限値について注意が必要となります。
2. Webhook受信の際のステータスコード
2点目は、Webhookを受信した際のステータスコードの返し方についてです。
Webhookとは、アプリケーションに対して何かしらのイベントが発生したら、別のアプリケーションに通知を出す仕組みのことです。通知にはHTTPリクエストが利用されます。
ShopifyではこのWebhook通知をした時に、その通知が正しく受信されたかどうかを判断しています。つまり、通知が成功したかどうかを見ているということです。
詳しく説明すると、通知のステータスコードとして、成功を示す200番台のステータスコードが返ってきているかを見ています。そのため、Webhookを受信した際は、成功ステータスとして200番台のステータスコードを返すようにしたほうが良いことになります。
では、もし成功ステータスを返さないとどうなってしまうのでしょうか。
仮に200番台以外のステータスコードでレスポンスをした場合、ShopifyはそのWebhook通知が失敗したと判断します。200番台のステータスコードで成功したかどうかを見ているので、200番台以外であれば失敗と見なすためです。
もし失敗ステータスの判断が続いた場合は、最終的にはShopifyによりWebhookの通知が削除され、処理が正常に完了しないことになるので注意が必要となります。
とはいえ、一時的なサーバーダウンなど何かしらの不具合などが起こることはShopify側も想定しています。そのため、すぐに成功ステータスが返ってこなかったとしても、Shopify上は48時間(2日間)の間は成功ステータスが返ってくるまで待つ仕組みになっています。
3. 在庫数の差分発生防止
3点目は、在庫数の差分発生防止についてです。ストアと取引先との間で商品の在庫数を連携する際、Webhookを使用して連携する場合があります。
その際、レスポンスに時間がかかりリクエストが複数回送られてしまった場合や、大量注文で処理が追いつかない場合に、まれにShopify上と連携先の在庫数データ間で差分が生じることがあります。
そのため、Shopify上での在庫数データと連携先の在庫数データを定期的に確認し、万が一在庫数データに差分が生じている場合は、連携先の在庫数データを調整するよう注意しておくと安心です。
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まとめ

本記事では、APIの概要やShopifyでのAPI種別、使い所について解説しました。APIにはいくつか注意点はあるものの、適切に使えばアプリケーション間の連携がスムーズにできる便利な機能です。
Shopifyには豊富な種類のAPIがあるため、それらを活用することで効果的かつ効率的なオンラインストアの運営ができます。
Shopify上でストア運営を行う場合は、本記事で紹介したAPIの活用方法なども参考に、成果につながるストア運営をしていただければと思います。
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