あなたは「ECサイトを立ち上げる際に重要なこと」というと一体何をイメージしますか?
”かっこいいサイトのデザイン”、”広告の作成”、”集客のためのSNSコンテンツ制作”など様々な意見があると思います。これらは確かに顧客に自社の商品をアピールし、実際に購入してもらうには必要な要素になってきます。
しかし、これらを決定する前にまず行わなければいけないとても重要なことがあります、それがコンセプト設計です。コンセプト設計はECサイトをスタートするにあたって必要不可欠で、コンセプト設計がECサイト運営を成功に導く!と言っても過言ではないほど大切な業務になってきます。
本記事ではECサイトにおけるコンセプト設計が重要な理由や概要、具体的な考え方を紹介していきます。
これからECサイトを立ち上げを検討している担当者や、今一度コンセプト設計について学びたい方は必見の記事となっているので、是非最後までご覧ください。
Contents
無料Shopify相談
ご希望の方はこちら
ECサイトのコンセプト設計はなぜ重要?
冒頭で紹介したようにコンセプト設計はECサイトを立ち上げ、運用していくにあたって非常に重要になることは間違いなく、ECサイトの成功にはコンセプト設計を避けて通ることはできないと言ってもいいでしょう。ではそもそもコンセプト設計とは何なのかということから説明していきます。
そもそもコンセプト設計とは
そもそもコンセプトとは”概念”という意味の英語である”concept”が元になっており、ECサイトにおけるコンセプトとは、「ユーザーがサイトを利用して得られること、ショップの指針を決めるためのテーマ」になります。いわばECサイトの軸を決めていくことになり、この軸をもとにショップのデザインや、ターゲットへのアプローチを決めていくことになります。
よくコンセプトと間違えられるものに、キャッチコピーがあります。コンセプトが”ショップの指針を決めるテーマ”であるのに対しキャッチコピーは、”商品やサービスといった顧客に紹介したいものの魅力や特徴を伝えるための謳い文句”のようなものです。言うならば、コンセプト自体をターゲットに訴求するものがキャッチコピーになるためコンセプト設計を行うことで初めてキャッチコピーが生まれると言うことになるのです。
コンセプトがECサイトの軸になると言うことがわかったところでここからは、コンセプト設計がなぜECサイトにおいて重要なのかと言う代表的な3つの理由を説明していきます。
サイトに統一感を持たせることでUX=ユーザーの満足度向上に繋がる
まず1つ目の理由は、サイトに統一感を持たせることでUX=ユーザーの満足度向上に繋がるという点です。皆さんは”UX”という言葉をご存知でしょうか?UXとはUser Experience (ユーザーエクスペリエンス)の略、日本語で”ユーザーがサイトを通して体験することの全て”を意味しています。UXはサイトを利用した全ての人が抱く感想強いては満足度も含まれるため、ECサイト運営においては非常に重要な要素となっています。
コンセプト設計がしっかり行われているサイトには、サイト全体に統一感を持たせることができサイト内でユーザーが何を行っているか、どのページを見ているかといったユーザーにとって満足度の高い体験を持たせることができます。
例えば、具体的なコンセプトが定められていないままデザインに取り掛かろうとすれば、軸がない状態でデザインを決めていかなければいけないため、全てのページに統一感を持たせることは難しくなるでしょう。その結果、利用者はサイト内で迷子になったり、商品を購入するどころかマイナスイメージを持ってサイトを離れてしまうといったことに繋がりかねません。
コンセプトがしっかりとあるECサイトであれば、コンセプトに沿ったデザインを構築することができるため見た目だけでなく操作性の観点でも統一感を持たせることができます。結果としてわかりやすさや、使いやすさといったユーザーにとってプラスのイメージを持った体験をあたえることができるでしょう。
”統一感そこから生まれる満足度の向上”にはショップの軸となるコンセプト設計が重要になってくるのです。
オリジナリティを持つことで他社との差別化を図れる
コンセプト設計が重要な3つの理由、続いてはオリジナリティを持つことで他社との差別化を図れるという点です。
競合他社との差別化を図るのはECサイトで大きな売上を上げることために非常に重要になるでしょう。ターゲットとなる顧客が他ではない、自社のショップから商品を購入するという明確な理由を作るためにもコンセプト設計が重要になります。
例えば、国産デニムを扱うAとBという、2つの企業がECサイトを展開するとします。Aは”ヴィンテージのような質感を届ける”というコンセプト、Bは”日本人の骨格にあった着心地を届ける”というコンセプトを持っているとした場合、同じ国産デニムでも古着好きな人はAのデニムを、自分の着心地を重視する人はBのデニムを購入するでしょう。
もしここで一方が、”国産のデニムを届ける”という曖昧なコンセプトを設計していたとしましょう。一見するとこのコンセプトは、「国産の洋服好きという数多くの層に届けることができるので多くの顧客がショップを訪れてくれるのでは?」と思われるかもしれませんが、このコンセプトではオリジナリティがなく明確な目的を持っている自社のターゲットに商品を届けることは難しくなるでしょう。
具体的なコンセプトは、自社独自のオリジナリティを持たせ差別化を図ることに繋がりユーザーとのギャップを生みにくくすることができるのです。
ターゲットが明確化され小規模サイトでも戦うことができる
コンセプト設計がECサイトにおいて重要な理由、最後に紹介するのは特定のターゲットに向けた明確なコンセプトを設計することができれば、小規模サイトでも戦うことができるということです。
大手ECサイトとして有名な、Amazonや楽天には価格、品揃え、サポート体制といった強みから多くのユーザーを獲得しています。こういった大手のECサイトと普通に勝負するのは正直難しいでしょう。しかし、このような大手のECサイトにも実は決定的な弱点が存在しているのです。それは、ジャンルやブランドごとの強みがないという点です。
先程の国産デニムを例に出してみると、大手ECサイトには様々なバラエティ豊かな商品を取り揃えているという利点はありますが、”古着のような国産デニム”というという明確なカテゴリは存在していないため、”古着のような国産デニム”を求めいているユーザーへの働きかけという点では十分に勝負することができるのです。
このように明確なコンセプト設計は、ターゲットの明確化へ繋がり特定カテゴリー内で強さを発揮することができれば、大手のECサイトとも十分に勝負することができるのです。
ECサイトのコンセプト設計をする際のポイント
ここまででコンセプト設計の重要さについて触れてきました。ここからは、実際にコンセプト設計をする際に大切なポイントを紹介していきます。
ペルソナ設定
コンセプト設計を行うにあたって、まずはペルソナを設定していきます。ペルソナとはターゲットを細かく具体化した人物イメージになります。ターゲットとの一番の違いはこの具体性という部分になります。
例として先程の国産デニム販売企業の場合ターゲットが、”古着テイストのデニムが好きな20代男性”であるとすると、ペルソナではそこにより具体的な要素を加えていきます。具体的な要素を加えると”古着テイストのデニムが好きな都心に住む20代男性、いいものを長く使う傾向にあり、スマホを使って通販をよく利用する”のように表すことができます。
コンセプト設計にあたりペルソナを設定することで自社の商品をどのような顧客に使ってもらいたかを明確化し、その後ペルソナの目線に合わせてコンセプトを決めていくことが大切になります。
ペルソナがしっかりと設定された上でコンセプトを練ることができれば、顧客目線に合わせたサイト設計、商品展開をおこなっていくことに繋がるため非常に重要なポイントの一つになります。
顧客の目線に立って考える
顧客層が見えてきたら、コンセプトを顧客の目線に立って考えるということも非常に大切になってきます。
顧客に自社が訴求したコンセプトの世界観やイメージはあくまでも見てもらえなければ意味がありません。そのため、顧客がどのようなものを求めているのかという客観的な視点を持つことがとても大切です。
”自社のコンセプトが顧客のニーズと本当にマッチしているのか”、”そもそも顧客にとって優先度の高いニーズはどこにあるのか”、顧客の目線に立つことで痒いところに手が届くポイントをしっかりと精査していきましょう。もし、事前に作成していた独自性のあるコンセプトがこれらにマッチしていないと感じる場合は修正が必要かもしれません。
コンセプトはあくまで顧客に商品やサービスを届けるための手段なので、受け取る側である顧客目線をもつことはコンセプト設計において非常に重要になります。
競合他社の分析
コンセプト設計で大切なポイント3つ目は、競合他社の分析です。競合他社がどのようなコンセプトを設計しているのかだけでなくそれに応じてどのようにサイトを作り上げているのかなどを調査し多角的に分析することで、自社のコンセプト設計に役立つヒントを探していきましょう。
ここで大切になってくるのが、他社の強みと自社との違いを分析することです。ここをしっかりと分析できれば、他社との差別化を図ることに繋がります。
仮に似ている商品を扱っていたとしてもサイトのデザインや操作性に至るまで、必ずそれぞれ違いがあるはずです。その違いが、ショップのユーザーにどのようなメリットをもたらすかのチェックを行うことが差別化を効果的にユーザーにアピールできるかに繋がるのです。
コンセプト設計において大切なポイントであると同時に、実際にショップ開設後の改善や研究にも非常に役立つため競合他社や人気ECサイトの成功事例を分析することは定期的に実施すると良いでしょう。
販売する商品に整合性と一貫性を
続いての大切なポイントは、コンセプトと販売する商品の整合性と一貫性です。自社が打ち出したいコンセプトと、商品に整合性または一貫性が見られない場合ショップに対して悪い印象を与えてしまうことに繋がりかねません。
例えば男性向け商品を展開するECサイトで、「清潔感のある大人な男性」というコンセプトキーワードを設定したとします。サイト自体は清潔感がありスタイリッシュな印象を持たせるためにシックで色味の少ないサイトデザインが施されているのにいざ商品ページに目を移すと、ダメージやビンテージ加工が施されている野暮ったい印象の商品が羅列してあった場合みなさんはどのように感じるでしょうか?
おそらく、コンセプトとターゲットの統一感のなさを感じマイナスの印象を受けることでしょう。”清潔感のある大人な男性”というコンセプトなら、都会的な印象を与えるモノクロでシンプルな商品や衣類の方がコンセプトとの整合性を感じますよね?
コンセプトと商品の整合性は忘れると大きなマイナスイメージを与えかねないため、忘れずにしっかり覚えておきたいポイントになります。
またコンセプトに準じた一貫性を持つこともサイトに統一感を持たせるという観点からとても大切になります。上記の例であれば、メインのターゲット層が20〜30代男性であった場合、新規で40~50代の男性をターゲットとしていきたい場合に20~30代男性があまり求めないであろう高級路線の商品を提供したとしてもそこに清潔感を感じられる商品イメージであれば、一貫性があると言えるでしょう。
しかし、もしそこで女性ものの商品や、ユーズドの商品といったコンセプトと関連性のない商品が展開されてしまった場合、店舗内全体の統一感が一気になくなってしまいます。統一感がなくなってしまった場合コンセプトから外れてしまい見栄えが悪くなるだけでなく、マイナスイメージを感じた既存のお客様が離脱し別のお店を利用するなんてことにも繋がりかねません。
サイト全体にコンセプトとの整合性、継続的な一貫性を持たせることでサイトにはっきりとしたコンセプトイメージと統一感を与えることができるのです。
ECサイトのコンセプト設計の考え方
ここからはコンセプト設計の考え方と、方法について解説していきます。
コンセプトの設計には具体的なルールや定義は存在していませんが、定型の考え方や方法を使用することで明確なコンセプトを設計することができます。
WEBサイトの運営や改善にも大いに役立つ内容になっているので、しっかりと理解を深め活用していきましょう。
2W1Hを意識する
まず、コンセプトを設計するにあたり意識してほしい2W1Hについて説明していきます。ここでの2つのWと1つのHとは
- Who(誰に)
- What(何を)
- How(どのように)
となります。
まずWho(誰に)という点ですがこれは、ここまでにも紹介してきた自社の商品のターゲットとなる人は誰なのかということです。続いてのWhat(何を)とは当然、提供する商品やサービスの内容になります。最後のHow(どのように)とは、どのような手法や表現で伝えるかという3点からなるのがこの2W1Hとなります。
コンセプト設計を行う上でこの3つが明確になっていないと、はっきりとしたコンセプトを決めることは難しくなってしまいます。しっかりとこの3点を明確化させることを意識してください。
ロジカル=論理的に導き出す
コンセプト設計においてもっとも基本的な考え方は、ロジカルシンキングという手法です。ロジカルシンキングとは日本語で、論理的な思考法を意味しており、一つの事象に対して矛盾がなく筋道がしっかりと立てられている思考法のことをさします。
このロジカルシンキングで大切なのは、主観的な感情や要素を一切取り払って誰しもが納得のできる事実に基づいた考えでなければならないという点です。それを導くためには、しっかりとした分析や必要な要素の抽出とい作業になります。これを疎かにしてしまうと、主観的で偏った考えになってしまいコンセプトに説得力が無くなってしまいます。
説得力のあるコンセプトを設計するための基礎であるこのロジカルシンキングを行うためのフレームワークをここからご紹介します。
ロジックツリー
ロジカルシンキングを行うための最も代表的な手法と言えるのが、ロジックツリーです。直訳で”論理の木”と訳されるように、問題や課題に起因する要素を細分化していきそれぞれを一つの木のように繋げて共通点や解決策を探したり、物事を深ぼっていくという手法です。
ロジックツリーでは、様々な情報を整理しながら共通点や解決策を見つけていくことができるため内容の客観性を保ちながら具体的に深掘りしていくことができます。
コンセプト設計においてこのロジックツリーを行う場合は、問題や課題の部分が最終的に導き出されるべきコンセプトで、起因する要素がコンセプトを決めるにあたって存在する先ほどの2W1Hにそって現れるさまざまなアイデアや事実になります。
このロジックツリーは2W1Hを意識するにあたって、要素を分解し深掘りする際にも利用できます。例えばWhat(何を)ということを深ぼっていきたい場合、販売する商品のカテゴリー、素材、色などに細分化して深掘りするといった使い方もできます。
このロジックツリーを作成する場合、注意しなければならないことがあります。それは、”情報にダブりと漏れがあってはならない”ということです。情報にダブりや漏れがない状態のことをMECE(ミーシー)と言います。注意しなければならない理由は、ダブりや漏れがあった場合不完全な状態のロジックツリーになってしまうため、結論に穴ができてしまう可能性があるからです。
ダブりや漏れがある場合とはどのような状態のことかをご説明します。例えば19歳から29歳までの男性顧客という要素を分解していく際に
- 学生
- 20代
- 会社員
このように分解をした場合、学生と20代、会社員と20代という要素はダブってしまっている可能性があります。またこれだけでは10代の男性顧客という要素に漏れが発生してしまっています。
これをダブりや漏れなく分解する場合
- 10代の会社員
- 10代の学生
- 20代の会社員
- 20代の学生
といったように細かく分解することが大切です。しかし、これでも、会社に勤めながら学校に通っている男性が漏れている可能性があるというように完全な分解を行うことは難しいためMECEは7割ほどであることが理想とされています。無料ツールなども充実しているため、ぜひ活用してみてください。
ブレインストーミング
上記で紹介したロジックツリーを行うにあたり、様々な要素を洗い出すために効果的な手法がブレインストーミングです。ブレインストーミングとは複数人で同じ議題に足して可能な限り徹底的にアイデアを出し合う手法です。
複数人で行わずに、一人でアイデアを可能な限り出すことも有効ですが、複数人で行うことの利点は、同じ議題であっても人にはそれぞれ違った物の見方があるため一人では考えつかなかったアイデアが生まれる可能性が高まることとそれにより網羅的にアイデアや要素を出すことができるという点です。
このブレインストーミングは
- 可能な限りアイデア、要素を出す
- 出された中から、実現可能なアイデア、要素の事実確認など精査を行う
という流れで行われます。この工程の中で、それぞれ注意するべきことがあります。
まず、1つ目のアイデアを出す作業では”結論を急がずに数多くのアイデアを出すこと”、”アイデアに制限をつけず自由に発信する”、”アイデアの質を意識しない”という3点を意識しましょう。この時に特に大切なのは、”アイデアに制限をつけずに自由に発信する”という点になります。この段階では可能な限りアイデアや要素を出すことが目的のためあまり深く考えずになるべく多くのアイデアを出しましょう。
2つ目の精査を行う作業では、実現が可能かという確認作業、並びに先ほどのMECEを意識しましょう。この段階では共通点を導くための準備が必要になるため、漏れの無いよう注意して精査を行っていきます。
ここから導き出されたアイデアや、要素を使ってロジックツリーを作っていくと精度の高いロジカルシンキングのもと、スムーズにコンセプトを設計することが可能になります。ストアコンセプトを設計する際は、様々な要素から最適なコンセプトを導き出す必要があるため、その要素自体を可能な限り抽出するためにこのブレインストーミングは非常に効果的です。
KJ法
ブレインストーミングで出されたアイデアの共通点を見つけ出す方法として有名なのが、KJ法です。KJ法とは文化人類学者の川喜田二郎さんという方が発案した手法で、抽出されたアイデアをカテゴリーごとに分類、分析し一つにまとめていくという手法です。
このKJ法を行うことにより、バラバラだった要素をまとめ上げて可視化することができるため、共通点の発見や新しいアイデアの創出につなげることができます。
KJ法の代表的なやり方は、
- カードにアイデアを記入しラベル化
- ラベル化したアイデアをカテゴリごとに分ける
- カテゴリごとの関係性を図解化
- 図解を元に文章に落とし込む
といった流れになっています。それぞれの注意点やポイントを説明していきます。
まず1つ目の”カードにアイデアを記入しラベル化する”工程の注意点は、アイデアを単純化し本来の意味と違うニュアンスにならないようにすることです。一般的にこの手法を行う際には、アイデアを出す人と、それをカテゴライズする人が存在するため記入する際に単純化したアイデアを書かないでカテゴライズされる際に本来の意味合いから離れてしまわないよう注意しましょう。
続いて2つ目の”ラベル化したあいでをカテゴリごとに分ける”工程では、カテゴライズする際は、小さなグループから作成していくという点です。大きいグループから小さいグループに分けていく方が効率的に思うかもしれませんが、ここでの目的はそれぞれのアイデアを繋げていくことにあるため大きいグループにまとめて小さく分けていく場合、本来の意味やニュアンスとのズレが生じてしまう可能性があるからです。限りなく似ている要素を小さなカテゴリごとに分けていき、それが終わったら、さらに大きなグループに分けて正しく繋げていきましょう。
3つ目の”カテゴリごとに関係性を図解化する”の工程では、それぞれのグループがどのような関係性を持っているのか正しく見極めることが大切です。この際に起こりうる関係性の例は、
- 原因
- 結果
- 類似
- 相関
- 反対
などになります。これらを書き込むとわかりやすくカテゴリに分けることができるでしょう。
4つ目の”図解を元に文章に落とし込んでいく”工程では、時系列を意識して文章を作成すると全体をまとめやすくなります。それぞれのアイデアを時系列ごとに読み解くことで、全体像を把握しやすくなります。また、この文章化によって生まれる新たなアイデアや補足も新たなアイデアとなりやすいため図解化までは全員で行い、文章化は個別で資料を作成するというやり方も良いかもしれません。
たくさんのアイデアを一つにまとめ、最適なコンセプトを導き出すための共通点を見つけることができるおすすめの方法です。
マトリックス法
最後に紹介するのは、マトリックス方です。このマトリックス法とは行と列から表に要素を当てはめ、それぞれに当てはまるアイデアを発想していく手法です。この方法は、決められた条件に当てはまるアイデアでなければならないため必然的にロジカルなアイデアを発想することができます。
例えば、レディースの衣類を扱う企業が「季節ごとの商品企画」というテーマを、4×4のマトリックスを使って発想するとします。縦軸には”春”、”夏”、”秋”、”冬”、の4つを設定します。続いて横軸に、”インナー”、”アウター”、”ボトム”、”その他の衣類”の4つを設定します。”夏”と”インナー”の区画に当てはまる部分には”速乾性の高い素材を使用したブラウス”、”冬”と”アウター”の区画に当てはまる部分には”ダウンを使用したコート”といったようにそれぞれの区画に当てはまる条件を満たしている商品のアイデアを浮かばせることができます。
コンセプト設計に役立たせる利用法としては、2W1Hの明確化や、ターゲットとして設定した顧客のニーズを探るといった用途で使用することで、闇雲にアイデアを絞り出すよりも簡単に発想することができます。
現状の問題点の整理やアイデアの発想など、目では見辛いものを、可視化しながら進めることができるというとても便利な手法になります。
まとめ:ECサイトのコンセプト設計は超重要!その理由や考え方を解説!
いかがだったでしょうか。今回はECサイトにおけるコンセプト設計が重要な理由や、具体的な考え方を紹介してきました。
前述したようにコンセプト設計はECサイトに関わる全ての軸を決めるとても大切な作業です。その分多くの時間や手間をかけて考えていかなければならないため、ショップ立ち上げ時の多忙な時期には軽視されがちになってしまいます。
しかしこの軸を定めずにいざ販売が始まった場合、顧客とのミスマッチによるブランドイメージの低下などデメリットが多いため、ネットショップの成功を大きく左右するといっても過言ではないため、妥協することなくしっかりとしたコンセプトを設計することがとても重要になってくるのです。
売上アップさらには事業の成長といった成果につなげるためにも、是非本記事で紹介したポイントや知識を参考に最善のコンセプトを設計してください。
無料Shopify相談
ご希望の方はこちら
Shopify制作のお見積もり・ご相談
また、初めてのお取組みで不安のある方などもご不明点などはお気軽にご連絡ください。