2020.12.16

2021.8.23

日本企業の越境EC進出先と各国別成功事例、その仕組みを徹底解析

日本企業の越境EC進出先と各国別成功事例、その仕組みを徹底解析

近年、スマートフォンやインターネットやの普及などにより、日本の越境EC(電子商取引)ビジネスが盛り上がりをみせています。

越境ECは急成長しているビジネスであるため、海外での販売を軌道にのせることができれば大きな利益が期待できるでしょう。

そこでこの記事では、実際に日本企業が出店しているECモールの特徴などとともに、日本企業の越境EC進出先と各国別成功事例、その仕組みを徹底解析していきます。

日本企業が出店しているECモール

世界には数多くの越境ECモールが存在していますが、日本企業が出店できるECモールや出店のハードルが低いモールは限られてしまいます。

そこで、日本企業が実際に出店している海外ECモールを3つ挙げて、そのモールの特徴などについて確認していきましょう。

日本企業が出店しているECモール①天猫国際(Tmall Global)

Tmall(天猫・ティーモール)は、中国向けのオンラインショッピングモールです。中国国内のEC市場で約60%以上を占める、巨大プラットフォームで年間購入者数が8億人を超えています。

その、Tmallからさらに「越境EC専門モール」として開設されたのが「天猫国際(Tmall Global)」となります。

「Tmall(天猫)」に出店するには、中国で会社を設立する、または中国企業に業務委託するなどの方法をとることが必須です。

Tmallは開店までのハードルがとても高いため、日本企業の多くは「越境EC」である「Tmall Global(天猫国际)」の方を利用しています。こちらは、日本からでも自社商品を中国向けに販売することが出来ます。

日本企業が出店しているECモール②海囤全球(JD Worldwide)

京東商城(JD.com)は、中国第2位のECモールとして知られる越境ECプラットフォームでTmallに次ぐ規模を誇ります。

その中の海囤全球(JD Worldwide)は、海外企業向けのJDの越境ECカテゴリーです。海囤全球側が商品を仕入れて販売する直販モデルを採用しており、天猫国際よりもコストを抑えて出品できるのが特徴です。

また、京東商城(ジンドン)は、2015年に日本製品専門サイト「日本館」をオープンし、日本企業の誘致に注力しています。

さらに、国際物流を手がけるヤマト(グローバルロジスティクスジャパン)が、京東と提携をしたことにより、注文から配達まで最短4日のスピード輸送サービスが行われています。日本企業が出店・出品する際のサポートの提供が行われているため、日本企業にとってさらに出店がしやすくなっています。

また、JD.comは中国最大のSNS「Wechat(微信)」「QQチャット」を運営するテンセントと業務提携をしたことにより、顧客の利便性が高くなったといえるでしょう。中国は、問い合わせなどは基本的にチャットで行う傾向があります。

天猫国際に比べてまた、売上規模は小さいけれど、審査の通りやすさや数年後の成長を期待して日本企業の参入が急増しています。

日本企業が出店しているECモール③アマゾン(Amazon.com)

アマゾンは日本国内でも非常に知名度の高いECモールです。アメリカだけでなく世界12国で利用されているグローバルECサイトで、アメリカ国内のEC市場では約5割のシェアを誇っています。

アマゾンの出店条件はそれほど高くなく、越境ECを開始するには、各マーケットプレイスでアカウントの登録し、出品作業を済ませれば開始することができます。

越境ECに参入したいと考える日本企業は、Tmall(天猫)など中国への出店に比べると比較的簡単に出店することができます。

アマゾンにおける越境ECでは、よい評価が集まるとアカウントが評価されるので、安定した収益が見込めます。ただし、アマゾンサイト内でのコンテンツ構成は、ある程度決まっているため、商品情報や画像などの見せ方などに自由度がないことはデメリットといえます。

越境ECにおける日本企業の進出先

では、日本企業が越境ECで進出している国には、どのような場所が多いのでしょうか?

主には、世界のEC市場ランキングで1位と2位の中国とアメリカを中心に、特にその中でも中国への日本企業の進出が最も多くなっています。

今後日本企業の進出が見込まれる地域としては、インドに続きシンガポール・マレーシア・インドネシアタイ・フィリピン・ベトナムといったASEAN諸国に対する関心が集まっています。

しかしASEAN諸国においては、今後の越境EC市場の拡大が期待される反面、越境ECに関する法制度が整っていないため、越境ECの難易度は大変高いともいえます。

日本企業が越境ECを始めるのならば、ECの市場規模で上位を占めている中国とアメリカが特に重要なターゲット市場となるでしょう。

次の項目では、実際に越境ECで成功している、各国別の成功事例を詳しくご紹介していきます。

英語圏での事例

某ストリート系ファッションブランド

某ストリート系ファッションブランドのECサイトが英国圏で成功している事例があります。主な対策としては、SNS広告でテストマーケティング目的の強い施策をしました。

このブランドを知らない顧客層に対して、WEB広告での集客ができるかを検証しました。それにより結果は、テストマーケティングにも関わらず、毎日5件ほど北米から注文を獲得しています。また、リピーターになるユーザーも増えています。

これにより、WEB広告からでも投資対効果が十分に見合うことが判明しました。

大手文房具メーカー

こちらは、在日外国人が実際に商品を利用し、驚く表情を撮影した動画で海外ブランディングを強化した事例です。

課題としては、海外に現地法人や代理店はありましたが、現地での自社製品の価値がうまく伝わらず、売り上げに繋がっていませんでした。

そのため、「自社のペンを買わない理由」という仮説を立てて、買ってもらうための魅力をわかりやすく伝える動画を制作しました。実践内容としては、消費者の生の声をコンテンツ化し、動画制作をしたという流れです。

カップ麺サブスクリプションサービス

こちらは、1年間で売り上げ0から月間400件のサブスクライバーを獲得した事例です。

海外市場での売り上げアップが課題でしたが、実践内容としてユーチューバー・グーグルリスティング・フェイスブックの運用をしました。

具体的には、アメリカ(英語圏)向けにミドル〜マイクロユーチューバーの方々に商品をプレゼントし、YouTube内で紹介してもらう施策を実施したり、リスティング広告運用、Facebook広告、Facebook運用を実施しました。

台湾での事例

台湾向けの化粧品越境ECマーケティング

こちらは、1ヶ月に1000件以上の定期購入を獲得し、これを半年以上継続している事例です。

課題としては、台湾人の認知・集客数をあげるという内容で、それに対してWEB広告複数組み合わせ運用をしました。

具体的には、フェイスパック系の商品を単品越境ECにて定期購入式で販売し、アフィリエイト施策・リスティング広告・Facebook広告・Yahooなどを組み合わせたプロモーションを実施することで成功しました。

大手化粧品メーカー

こちらは、台湾現地の化粧品売り上げが前年度と比べ150パーセントもアップした事例です。

大手化粧品メーカーは、台湾現地の百貨店に店舗を出店していましたが、集客に伸び悩んでいました。

お客様が興味を持って来店し、「肌のカウンセリングを受けてもらいたい」というビジネスモデルで、その上で商品購入に繋がるためプロモーションが厳しいことが判明しました。

そのため、ターゲティングの調査とブログを活用したデジタルプロモーションの設定を実施したところ、台湾現地の化粧品売り上げが前年度と比べ150パーセントもアップしたのです。

老舗紐・テープメーカー

こちらは、海外の顧客との取引手法の効率化および一元化が必要という課題があったため、BtoBの越境ECの制作をしました。(英語圏含む)

海外向けの越境ECを流用し「カタログ型」で取引を簡易化することに成功しました。

某化粧品メーカー

こちらは、フェイスブック広告経由で1ヶ月で3776個の化粧品販売に成功した事例です。

台湾進出が全くわかっていないという化粧品メーカーでしたが、日本好きのKOL(インフルエンサー)によるブランディングを行い、KOLによるレビューで第三者目線での情報を伝達したことで成功しています。

韓国での事例

ディスカウントドラックストア

インフルエンサーを起用したプロモーションで成功した事例を紹介します。

こちらは、ディスカウントドラックストアの来店促進を課題としていました。

全国各地にあるドラックストアーチェーン店をインフルエンサーが取材し、大阪1店舗・福岡6店舗・対馬店2記事配信をしたことで、全国各地の店舗の知名度向上・関連キーワードで検索した際の検索上位獲得することができました。

また、指名検索ボリュームは施策実施前の2〜3倍に増加することにも成功しています。

家電・生活用品メーカー

こちらは、指名検索ボリュームが昨年対比で140%成長したという事例です。

韓国現地での認知度獲得を課題とし、ブログ記事を作成し、SEOとフェイスブック広告運用で認知拡大に成功しました。

具体的には、製造している魔法瓶に関するプロモーションを実施し、競合製品に関するNEVER上でのブログ記事3倍の量がありました。

ブランド名の検索数も3倍と認知の差が大きく、結果的に140%も成長することができました。

中国での事例

国内大手飲料メーカー

こちらは、外国人飲料市場の消費者インサイトを言語化し、ブランド理解のための動画コンテンツを制作した事例です。

このメーカーは、外国人飲料消費者インサイトが不明で、打ち出すべき商品が定まっていませんでした。そのため、未開拓だった外国人飲料市場を調査を通して明らかにしました。

そのデータを元に打ち出す商品を選定し、ブランド理解を目的とした外国人消費者目線での動画コンテンツを制作中です。

越境ECにおいて重要なポイント

先ほど日本の越境ECの成功事例をお伝えしましたが、このような企業にはいくつかの共通ポイントがあるのでご紹介していきます。

海外に受ける商品と魅力の伝え方を明確にする

越境ECでの成功事例の会社に共通しているポイントは、「日本ならではの商品を取り扱っているか」という点です。

海外に受ける日本製品は何かをリサーチし、その商品を越境ECで販売していくことが成功するためのポイントとなりそうです。

商品の魅せ方については、商品写真の品質を大事にしたり、さまざまな角度から商品画像を確認できるような工夫を行ったりすると良いでしょう。

また、動画配信も取り入れるとさらに商品の魅力が伝わります。

積極的にSNSなどの運営を行っている

越境ECでは、単に越境ECサイトを作成して完了というところだけではなく、ブログ、YouTubeなどの動画制作やフェイスブック、インスタなどを用いてSNS等を駆使して顧客との関係性を築くことが重要なポイントになります。

さまざまなSNSを活用し海外の消費者との対話を図っていくためには、積極的に運営を行うスタッフの存在が不可欠になるでしょう。

自社の売り方に合ったEC代行業者を選ぶ

モールを使わず自社越境ECサイトを運営していく場合には、代行業者選びがとても重要なポイントです。ただ単に外国語に適したサイトを用意するだけでは、もちろん商品を購入してもらうことはできません。

越境ECサイトで商品を購入してもらうためには、顧客へのアピールが必要となります。

たとえば、現地のインフルエンサーにプロモーションしてもらったり、ブログコンテンツで各国に情報発信を行ったりなど、商品に合ったプロモーション施策を展開することで成功している企業が多いです。

越境ECは、その国に合わせた売り方をしていかないと全く反応が出ないため、成功させるためのハードルが高く、自社単独で成功している日本企業はなかなか存在していないという点もまた事実です。

越境ECサイト運営のプロに依頼することで、自社のECサイトの売上の向上など様々な悩みを解決することが可能となります。

まとめ:日本企業の越境EC進出先と各国別成功事例、その仕組みを徹底解析

今回は、越境ECで成功している日本企業の特徴や成功事例、越境ECで成功するポイントを紹介してきました。

越境ECを成功させるには、対象国に合わせた商品選定はもちろんのこと、法律や規制などのリスクを事前に知っておく必要があります。

今回ご紹介した「日本企業の越境EC進出先と各国別成功事例」などを、今後の越境EC進出の参考に役立ててみてください。

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監修者
木村太一
木村太一

木村太一 越境(海外)マーケティング・動画クリエイター

2021年6月より越境マーケティングをさらに強化するため、アメリカ ロサンゼルスにて駐在。以前はフィリピンに約3年滞在し、留学・現地学校での勤務・現地就職を経験。海外歴は計5年程。主にコンテンツ作成やマーケティングを担当し、現在は登録者30万人のYoutuberのマネージメントも手掛ける。内閣府認証 留学協会認定カウンセラーとしても活動中。留学協会・大阪支部長代理。

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