2022.3.3

2025.3.18

「OEM」とは?たった10分で基礎知識から事例まで全てがわかる!

「OEM」とは?たった10分で基礎知識から事例まで全てがわかる!

ネットショップを運営する経営者であれば、誰もが自社独自のオリジナル商品を販売してみたいという思いを描くことでしょう。ですが、自社商品の開発となると、工場や設備などのさまざまな開発・製造費用がかかってしまい、なかなか初心者には手の出せない領域かもしれません。

そんな願いを短期間で現実的にするのがOEMです。

そこで、ここでは、ネットショップ経営者の中で最近流行りのOEMについて、また、OEMが気になっているけど知識が全くなくて…という方向けに、メリットやデメリット、事例を含めてまとめました。

これからネットショップを始める方はもちろんのこと、すでに運営をしていて他社との差別化をOEMで図りたいと考えている方は、是非この続きをお読みください。

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ECサイト経営者の間で流行中のOEMとは

OEMは『Original Equipment Manufacturing』という英単語の頭文字をとった略語で、日本語的なニュアンスになぞらえると

委託者のブランド名の商品製造・開発を受託すること(あるいはその会社)

いわゆる、これから自社で企画・販売したい新しい商品を、他の会社に製造してもらって、自社オリジナル商品として販売する方法です。

このとき、商品の製造や開発などを請け負うのがOEMメーカー。委託者は基本となる商品をOEMメーカーに委託生産してもらい、その商品を自社のオリジナルのブランド名や型番で販売します。

つまり、OEMメーカーは、依頼された商品を指示通り忠実に製造し納品するだけ。いわゆる下請け的というか、黒子のように表舞台に出ない役割です。

では、どんな商品がOEM商品かというと、『プライベートブランド(PB)』と呼ばれる商品は、すべてそう。

たとえば、お菓子でいうと大手コンビニのオリジナル商品的なものや、大手スーパーのオリジナルブランド名がついたポテトチップスやチョコレートなど。このように、中身は昔から知っている商品と同じハズなのに、別の名前で売られている場合は、ほぼOEM商品でしょう。

なお、これらのOEM商品は、パッケージのウラを見ると、製造元と販売会社が違っています。

このようなOEMは、アパレル業界だとごく普通に行われている手法です。そのほかにも、家電商品や化粧品、自動車業界などでも普及しています。

スマートフォン最大手のApple社もOEMで、自社生産はせずにすべてのパーツを海外で生産・組立・商品化しiPhone製品にして販売しています。

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OEMの種類

OEM、大きく分けて次の2つになります。

1.企業がOEMメーカーへ製作依頼するケース

企業がブランド商品の企画をし、その製作をOEMメーカーに依頼する手法です。自社ブランドのコンセプトや商品仕様などは発注元ですべて決め、商品製造だけをOEMメーカーが受注・納品します。

いわゆる、企画・販売と製造を役割分担し、それぞれの強みを専門分野で最も発揮できるカタチで分業するものです。

2.OEMメーカーが商品開発・製造し企業に提案をするケース

OEMメーカー自らが商品開発・製造までをおこない、その商品をブランド企業に売るという、いわゆる『持ち込み企画』の手法です。いわゆる「当社が新たに開発した商品を貴社ブランドとして販売してもらえませんか?」という提案営業のスタイルですね。

この場合、提案をされたブランド企業側は、自社で商品開発をせずに新商品を手に入れられるというメリットがあります。

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OEMの流れ

前出の、企業がOEMメーカーへ製作依頼するケースの流れは次のとおりです。

  1. 事前打ち合わせ
  2. 商品試作・サンプルチェック
  3. OEM工場との各種調整
  4. 商品生産
  5. 品質管理
  6. 納品

1.事前打ち合わせ

発注元となる企業側は、企画したブランド商品のコンセプトや仕様、希望数量、希望納期、発注金額などをOEMメーカーと協議します。

OEMメーカーは商品製造を受託する側なので、自社の経験とスキルをもとに、発注元の意向に沿った商品をコストを含め好条件で製造・提供できる方法などを技術的に解説・提案します。

こうして、発注元からOKをもらえるよう、商品制作前の事前打ち合わせを重ねていきます。

2.商品試作・サンプルチェック

具体的な商品のイメージが固まったら、OEMメーカーはまず商品のサンプル品を試作して発注元に提示します。

発注元は試作を厳しくチェックし、自社ブランド商品としてOKかどうかを判断し、修正点があればカイゼン要望をします。

この工程は、商品の仕様が最終決定するまで繰り返されます

3.OEM製造工場との各種調整

OEMメーカーは、発注元の意向どおりに商品を製造できるよう、工場と生産方法等を打ち合わせます。

発注元の要望どおりの商品を製造すべく、品質・コスト・納期、工程ごとの流れをチェック・確認します。

4.商品生産

サンプル品の最終チェックと工場での各種調整ができたら、本格的に生産開始

高品質で効率的な生産をするとともに、ロスを抑える努力など、現場ならではのカイゼンを繰り返し高品質の商品を製造します。

5.品質管理

生産した商品の検品をし、発注元のブランド仕様書通りに商品は仕上がっているか?品質基準に合致しているか?不具合はないか?などの品質基準チェックをします。

また、製品の外観や、ブランド名のタグ管理、梱包時の汚れや乱れなどの品質管理を行います。

6.納品

製作した商品を、発注元の指定期日に納品して終了。

OEMメーカーの仕事はここまでで、納品以降の商品販売や在庫管理は発注元で行うケースが多いようです。

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OEMのメリット

OEM

OEMのメリットは、委託企業とOEMメーカーそれぞれにあります。

委託企業側のメリット

次のような3つのメリットがあります。

①   製造コストの削減

本来なら自社で商品を製造するのに必要な、直接的な工場設備費用や人的コストがかかりません。つまり、OEMだと小資本でも自社オリジナルブランドを実現できるのです。

また、商品生産数についても製造コストを気にせずに企画・調整できるので、在庫を抱えるリスクを最小限に抑えられます。特に、多品種を少量で販売したいときは、OEMなら小ロットの製造依頼も可能なのでメリット大です。

②   本業に集中できる

商品製造をOEM委託すれば、自社の人員を商品製造や管理に割くことなく、企画や販売といった業務に専念させられます。

また、OEMにより本業に人員を集中投下することで、さらなる製品企画や販売などの事業展開に専念できます。

③   迅速な顧客対応ができる

OEMを活用すると、企業はマーケティングに専念でき、商品ニーズや顧客トレンドなどの調査により多くの力を注ぐことができます。

特に今のEC業界は、スピーディーな顧客ニーズ対応が求められるので、商品ニーズや顧客トレンド動向チェック、マーケティングなどに注力できるのは大きな強みです。

OEMメーカー側のメリット

次のようなメリットがあります。

①   売上・利益の工場

OEM供給ができる工場はそれだけのキャパシティをもった製造設備と人材を有しているので、工場設備や必要人員・技術などを維持するのに巨額の費用がかかっています。

なので、OEM受注をすることで基本となる生産量が増えれば、それだけ売上と利益が向上します。

また、製造技術や製造品質に強みをもつOEMメーカーなら、そのノウハウを活かして歩留まりを下げ稼働率を上げることで、さらなる収益化も可能です。

②   OEMノウハウを学べる

受注が一流メーカー品だったり販売や企画力に秀でた企業の商品だと、OEM受注によってヒット商品の企画やコンセプト、製造のノウハウや品質基準などを自然と学ぶことができます。

また、発注元のスキル指導なども受けられるため、OEMメーカーとしての信頼度や技術レベルも飛躍的に向上します。

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OEMのデメリット

OEMは良いことばかりではなく、デメリットがあることも否めません。

委託企業のデメリット

OEM委託は自社で一切の商品製作を行わないので、次のようなデメリットがあります。

①   商品製作ノウハウを蓄積できない

OEMは外部メーカーに商品製作をすべておまかせしますから、自社での製作ノウハウは蓄積できません。なので、どんなに優れた商品を企画・販売しても、商品クオリティ自体はOEMメーカーの力量次第となります。

また、生産過程で得られる製造技術や、新商品開発につながるノウハウなども得ることはできません。

② 生産による利益向上効果は薄い

OEMでは商品製作をすべてメーカーに委託しますから、その委託費用は絶対的に必要となり、削減することも難しくなります。

なので、商品製作過程で得られるコストダウン等による利益向上などは見込めません。

③   受託側に自社の強みを知られてしまう

OEM委託は、自社のオリジナル企画づくりやコンセプトの立て方といった、商品開発から販売に至るまでの重要な自社ノウハウを、受託先に知られることになります。

このような商品アイデアを供給することは、将来の競合相手になる危険性も否めません。

受託メーカーのデメリット

一方のOEMメーカーにも、デメリットは考えられます。

①   受託量の影響を受けやすい

OEM受託は、一定水準の生産量を確保することには有効ですが、発注元の意向によって製造量を勝手に増減させられることも多くなるので、生産量が変動しやすくなります。

これにより、生産量が想定以上に増えたり減ったりし、設備や人員、在庫を抱える製造現場の負担は増え、安定利益の確保がしづらくなります。

②   自社オリジナルブランドは育たない

OEMで受託・製造した商品と同じような商品は、自社の名前では製造・販売できません。

なので、自社で高い製作技術を有していても、自社オリジナルの新ブランド商品を開発しづらくなってしまいます。

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OEMの事例

現在OEMはさまざまな分野で活用され、よく見かける身近な製品もOEM商品であることが多いです。

コンビニやスーパー

大手コンビニエンスストアやスーパーで扱うプライベートブランド製品の多くはOEM商品です。

たとえば、セブンイレブンの『セブンプレミアム』や、ローソンの『PBパッケージ』、ファミリーマートの『ファミマル』、イオンの『トップバリュ』などがそう。

これらは、OEMメーカーがコンビニブランド名で製造・納品した商品を、全国のコンビニで販売しているものです。

化粧品

化粧品は、古くから多くのOEM受託メーカーで成立している業界です。なので、商品ターゲット層の市場調査や、新商品企画をするノウハウを持つOEM受託企業も多い業界です。

そして、小規模のOEMメーカーでも設備や技術力で機能性が高いのも特徴。なので、たとえ小ロットであっても、企画力やデザイン性に富んだ商品を迅速に製造することができるのが強みになっています。

自動車産業

自動車関連産業も、古くからOEMが主流の業界です。たとえば、トヨタの軽自動車をダイハツが製造している、なども当たり前に行われています。また、外観は若干違うものの、中身はまったく同じ軽自動車という車種もあるほどです。

これらはOEMモデルと呼ばれ、自動車が数多くのパーツでつくられていることに起因しています。

なので、自動車業界でのOEMは、生産開発コストの相互削減や、販売台数の相互向上など、発注側と受注側の双方にメリットがあるとされています。

アパレル業界

アパレル商品もOEM商品が主流です。たとえば、世界的メーカーとなったUNIQLOなども、商品のほとんどは海外生産です。

また、国内で販売されている洋服は、『made in JAPAN』のタグはほとんどなく、『made in CHINA』などの表記が多いのも、まさにOEM商品だからに他なりません。

これは、洋服は日本国内で作るよりも海外で生産するほうがコスト的に有利だから。なので、古くからOEMによる海外輸入品がメインとなっています。

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一般的に有名なOEMの受託企業をピックアップ

ここではOEMで有名な代表的な商品や企業をご紹介します。

ツインバード工業株式会社

日本の美意識とテクノロジーが融合したエレクトロニクスブランドで、スタイリッシュなデザインが人気のデザイン家電ブランドamadana

こちらで販売する扇風機は、ツインバード工業株式会社がOEM生産を行っています。

フォックスコン鴻海科技集團

フォックスコン(Foxconn)鴻海科技集團

AppleのiPhone製造はすべて他社に依頼するOEMであるといっても過言ではありません。

中でも台湾の「フォックスコン(Foxconn)鴻海科技集團」は代表的なAppleのOEM受託企業です。

世界最大レベルのOEM電子機器メーカーとして有名で、Apple以外のOEM生産も同時に受託しています。

化粧品のOEM受託企業

カネボウ化粧品は『カネボウコスミリオン株式会社』という部門でOEM受託を行っています。

同様に、女性化粧品で有名なPORAポーラも、ポーラ・オルビスグループの研究・製造をしているポーラ化成工業の化粧品・医薬部外品ODM・OEM受託企業という位置づけで、『株式会社エクスプレステージ』という会社を持っています。

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まとめ

自社のオリジナル商品を開発・販売したいと思っても、商品の企画から生産までをすべて自社で行うとなると、大変な労力になります。

そんなときスグに活用できるという点から、 ECサイト経営者の間でOEMを活用するのが流行しているのです。 自社オリジナル商品を大掛かりな設備投資をせずに開発・販売したいと考えているのなら、まずはOEMの導入を検討してみましょう。

掲載情報は記事執筆・更新日時点のものです。最新情報とは異なる可能性がありますのでご了承下さい。

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監修者
片岡弘一
片岡弘一

shopi labメディア運営統括・クリエイティブディレクター ウェブ・コロ株式会社 代表取締役

Web/SNSマーケティング、EC集客のスペシャリスト。
「ECから未来市場を共創する」をスローガンに、年間600件以上の相談実績のあるEC構築サービス「Shopi Lab」の共同事業責任者。
前職では某Web制作ベンチャー企業に就職し、Webマーケティング部門を立ち上げ事業部長として就任。
その後、独立し当時はWeb制作、Webマーケティングをメイン事業としていたが、コロナの時期より広告関連の売上が下がり、Shopify含むEC事業に事業転換。
顧客の成功を共に考えるEC事業のスペシャリストとして、EC制作だけでなく、伴走支援サービスとしてECコンサルティング、PR、広告、CRM、MAなどEC集客を網羅できる知見をもつ。
Shopify/D2C/EC専門メディアの運営から得た知見を活かし、最新情報を含む多くのEC運営ノウハウを提供することが可能。

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