IT導入補助金の対象に病院も含まれることをご存知でしょうか?この記事では、IT導入補助金の概要や対象ツール、申請方法について解説します。
病院を経営していくうえで、IT導入補助金は大きなチャンスです。ぜひこの記事を参考に、最適なITツールの導入を検討してみてください。
目次
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IT導入補助金とは?

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者へのITツール導入のための経費の一部を補助する制度です。そして、この制度により、業務の効率化や集客のサポートが可能になります。
正式名称は「サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金」といい、審査を通過することで受け取れるものの、病院やクリニックが導入したいITソフトやサービスは、そもそもIT導入補助金の対象になっているものであるかどうかの確認が必要です。
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IT導入補助金の種類2つ
IT導入補助金には、通常型とデジタル化基盤導入類型の2つの種類があります。
続いてそれぞれについて見ていきましょう。
通常型

通常型は、自社の環境や経営課題に応じて、適切なITツールを導入することを目的としているもので、業務効率化や売上アップなど、経営力の向上・強化が可能となります。
通常型の補助額や補助率に関しては、下記の通りです。
| 通常枠 | A類型 | B類型 |
| 補助額 | 5万円〜150万円未満 | 150万円〜450万円未満 |
| 補助率 | 1/2以内 | |
| 対象経費 | ソフトウェア購入費 クラウド利用料(最大2年分)導入関連費 |
|
引用:IT導入補助金2023
デジタル化基盤導入類型

デジタル化基盤導入類型は、会計ソフトや受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトなどの導入を支援し、労働生産性の向上とデジタル化を促進するための制度です。
通常型の補助額や補助率に関しては、下記の通りです。
| デジタル化基盤導入枠 | デジタル化基盤導入類型 | |
| 補助額 | ~50万円以下 ※下限額撤廃 | 50万円〜350万円 |
| 補助率 | 3/4以内 | 2/3以内 |
| 対象経費 | ソフトウェア購入費 クラウド利用料(最大2年分) ハードウェア購入費 導入関連費など |
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引用:IT導入補助金2023
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病院がITツールを導入するメリット2つ

続いて、病院がIT導入補助金を活用してITツールを導入するメリットについて見ていきましょう。
1. 業務を効率化できる
病院やクリニックがIT導入補助金を活用してITシステムを導入することで、院内の文書や書類などを紙ベースで管理する手間が省かれ、業務効率化が実現できます。また、記入ミスなどのリスクも減少し、スムーズな業務運営が可能となります。
2. 人件費を削減できる
病院やクリニックがIT導入補助金を活用してITシステムを導入すると、業務の生産性を高め、「人件費削減」につながることが期待できます。医療機関では人件費の増加が経営上の大きな課題となっており、福祉医療機構の調査によると、50%以上の病院がこの問題を挙げています。
その点を踏まえると、ITシステムの導入によって業務効率が向上し、サービスの質を維持しながら人件費を抑えられるというのは大きなメリットでしょう。
また、医療機関の経営改善に寄与することで、患者へのサポートも充実させられるでしょう。
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IT導入補助金の対象ツールの例

では、どのようなITツールがIT導入補助金の対象になるのでしょうか?
続いて、IT導入補助金の対象となる病院向けのものを見ていきましょう。
電子カルテ
IT導入補助金の対象となる病院向けのものとしては、電子カルテが挙げられます。電子カルテは患者の病状をデジタル化したもので、従来の紙に比べて管理が容易でミスも少なくなります。そのため、医療現場の生産性が向上することが期待されており、現在では規模の大きな病院の9割以上が導入しています。
規模の大きな病院ではほとんど導入されているものですので、電子カルテを利用されていない場合は、IT導入補助金を上手に活用して導入すべきでしょう。
在庫管理ツール
医療機器や消耗薬品の在庫管理は、スタッフにとって時間がかかる負担となっていますが、IT導入補助金を活用してITシステムを導入することで自動発注が可能となります。
これにより、多品種の情報管理や在庫管理に関する業務効率化が実現し、スタッフの負担軽減につながり、サービス向上にも寄与することでしょう。
勤怠管理ツール
現代の医療機関では、勤怠管理ツールの導入が大変効率的であると言われています。これは、ITシステムを駆使して院内のシフトをすべてデジタル化し、出退勤もリアルタイムで管理することが可能になるためです。
給与計算にかかるスタッフの負担も大幅に軽減され、経営効率の向上につながります。また、勤怠管理ツールはオンラインでのアクセスが可能であるため、管理者はいつでもどこでも労働状況を確認できるという利点もあります。
さらに、勤怠管理ツールを利用することで、法令順守の面でも安心できるでしょう。なぜなら、労働時間や休憩時間が厳密に管理されることで、労働基準法などに違反しない働き方が実現されやすくなるからです。
結論として、勤怠管理ツールは、医療機関の労働管理と経営効率の向上に大いに貢献するものであり、IT導入補助金を活用して導入を検討する価値があるでしょう。
ECサイト
ECサイトの構築もデジタル化基盤導入類型IT導入補助金の対象です。病院もECサイトで商品を販売することができます。実際、コンタクトレンズやサプリメントをオンラインで販売する医療機関も多くなってきています。
ECカートの種類によっては、一部の商品を購入できる人を限定することができるため、診療した人にのみサプリメントなどを販売したいといったことも実現可能です。
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IT導入補助金の申請手順

まず事前準備としてIT導入支援事業者とITツールを選定し、次にgBizIDプライムアカウント取得とSECURITY ACTION宣言を行います。続いて、IT導入補助金の申請手順について見ていきましょう。
1. IT導入補助金支援業者とITツールの選定
申請には、IT導入支援事業者とITツールを選択しましょう。公式サイトで確認可能で、事務局に登録されていないものは対象外です。選定後、gBizIDプライムアカウント取得に進みます。
2. 「gBizIDプライム」アカウントの取得
交付申請にはgBizIDプライムアカウントとIPAが実施するSECURITY ACTION宣言が必要です。交付申請時に宣言済みアカウントIDが必要で、発行まで2週間程度かかるため、早めの手続きが望ましいです。
3. 「SECURITY ACTION」の宣言
IT導入補助金の申請要件の一つである「SECURITY ACTION」の宣言は、企業がITセキュリティに積極的に取り組む意志を示すものです。この宣言には一つ星と二つ星があります。
一つ星は、ウイルス対策ソフトの導入やパスワードの強化など、「情報セキュリティ5か条」に取り組んでいることを宣言したものです。二つ星は、独立行政法人情報処理推進機構の「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」を活用して自社のセキュリティ状況をチェックし、「情報セキュリティ基本方針」を定め、外部に公開していることを宣言します。
SECURITY ACTIONの宣言は、IPA独立行政法人情報処理推進機構のSECURITY ACTION自己宣言者サイトから申請できますので、事前に宣言を行いましょう。
4. IT導入補助金の交付申請
上記の準備ができたら、「交付申請」を実施します。まず、IT導入支援事業者と共に事業計画書を作成します。作成が完了したら、事業者から「申請マイページ」への招待を受けます。gBizIDプライムを利用してログインし、必要事項の入力や書類の添付を行い、交付申請をします。
その後、外部審査委員会により申請が受理されれば、交付が決定します。
5. 事業の実施やITツールの導入
交付が決定したら、提出した事業計画書に基づいて事業を実施します。
ただし、交付決定の連絡が来る前にITツールの発注や契約、支払いを行ってしまうとIT導入補助金を受け取れないので注意しましょう。必ず、交付決定の通知が来た後に事業を開始します。
6. 実績報告
補助事業が完了したら、ITツールの発注・契約、納品、支払いなどの証憑を提出して実績報告を行います。
虚偽申告は避けることが重要であり、不明瞭な場合は申請が通らない可能性があります。領収書などの証憑は必ず保管しておきましょう。
7. 補助金交付の手続き
事業実績報告が完了し、ITツール導入に対する補助額が決定すると、マイページから補助金額を確認できます。その後、補助金が交付されるまでには、申請から約半年の時間がかかることが一般的です。
この期間には、ITツールの導入計画や、必要な準備を進めることができるので、効率的に業務改善を進められることでしょう。ただし、補助金交付までの時間が長いため、事業運営や資金繰りに影響が出ないよう注意が必要です。
補助金が交付されたら、対象のITツールやシステムを購入・導入し、業務効率化や経営改善を実現させることが可能になります。この機会を活用し、業務改善やデジタル化を推進しましょう。
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今後のIT導入補助金の申請スケジュール

通常枠の申請スケジュール
通常枠の今後の申請スケジュールは以下の通りです。
9次締切分
| 9次締切日 | 2023年12月25日(月) 17:00 |
| 交付決定日 | 2024年1月29日(月) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2024年7月31日(水)17:00 |
| 実績報告締締切日 | 2024年7月31日(水)17:00 |
10次締切分(最終回)
| 10次締切日 | 2024年1月29日(月)17:00 |
| 交付決定日 | 2024年3月8日(金) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2024年8月30日(金)17:00 |
| 実績報告締締切日 | 2024年8月30日(金)17:00 |
引用:iT導入補助金2023
デジタル化基盤導入類型の申請スケジュール
デジタル化基盤導入類型の今後の申請スケジュールは以下の通りです。
14次締切分
| 14次締切日 | 2023年12月11日(月) 17:00 |
| 交付決定日 | 2024年1月22日(月) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2024年7月31日(水)17:00 |
| 実績報告締締切日 | 2024年7月31日(水)17:00 |
15次締切分
| 15次締切日 | 2023年12月25日(月)17:00 |
| 交付決定日 | 2024年1月29日(月) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2024年7月31日(水)17:00 |
| 実績報告締締切日 | 2024年7月31日(水)17:00 |
16次締切分
| 16次締切日 | 2024年1月15日(月)17:00 |
| 交付決定日 | 2024年2月19日(月) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2024年8月30日(金)17:00 |
| 実績報告締締切日 | 2024年8月30日(金)17:00 |
17次締切分(最終回)
| 17次締切日 | 2024年1月29日(月)17:00 |
| 交付決定日 | 2024年3月8日(金) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2024年8月30日(金)17:00 |
| 実績報告締締切日 | 2024年8月30日(金)17:00 |
引用:iT導入補助金2023
なお、今後新しく申請スケジュールが追加される可能性はあります。
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IT導入補助金申請時の注意点

IT導入補助金申請時には、対象となるITツールやシステムを正確に把握し、申請書類を丁寧に作成することが重要です。また、補助金の利用規定や申請手続きに注意しましょう。
IT導入補助金の対象ツールか確認する
IT導入補助金を申請する前に、対象となるITツールやシステムを確認しましょう。対象ツールは、IT導入補助金の公式サイトや、登録サポート企業のサイトで確認できます。また、ツール選定時は、自社の業務や経営課題に適したものを選ぶことが大切です。
例えば、効率化やデジタル化を目指す場合は、IT基盤構築、業務効率化ツール、オンラインサービスなどが対象となります。
必要書類の準備
IT導入補助金を申請するための書類は法人と個人事業主で異なります。法人の場合、履歴事項全部証明書と法人税の納税証明書(その1またはその2)が必要です。
一方、個人事業主の場合は、運転免許証、運転経歴証明書、住民票、所得税の納税証明書(その1またはその2)、および所得税確定申告書が求められます。
これらの書類が一つでも揃っていなければ、申請が受け付けられませんし、代替書類も認められていないことに注意してください。
手続きの詳細については、事務局の「交付申請の手引き」や「交付申請・事業実施」を参照してください。
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IT導入補助金の採択率を上げるポイント4つ

残念ながら、IT導入補助金は申請したら必ず採択されるというものではありません。続いて、IT導入補助金の採択率を上げるために意識すべきポイントを4つ見ていきましょう。
クラウド製品を選ぶようにする
IT導入補助金を申請する際、クラウド製品を採用すると補助金の交付が受けやすくなる傾向があります。
IT導入補助金の加点項目には、「導入するITツールとしてクラウド製品を選ぶこと」という記述が含まれています。
クラウド製品とは、インターネットを介してアクセスし利用するソフトウェアのことを指します。例えば、電子カルテやデジタル画像管理システムなどに多く採用されています。クラウド製品の利点は、どこからでも画像やカルテにアクセスできる点で、訪問診療や緊急時の対応に特に有効です。
一方で、特殊な業務を行う場合、オンプレミスでのシステム開発が適していることもあります。しかし、電子カルテのような汎用性の高いツールはクラウドを使用することが推奨され、オンプレミスとクラウドの両方の長所を活用するアプローチも存在します。
インボイスに対応できるようにする
IT導入補助金の加点項目には、インボイス制度への対応が含まれます。インボイス制度とは、消費税を記載した適格な請求書を発行・保存する制度で、2023年10月から開始されました。
この制度に対応したITツールを導入することで、加点の対象となります。具体的には、会計システムや請求書発行ツールなど、消費税計算や記録に関わるITツールをインボイス対応にすることで、IT導入補助金の加点を狙いましょう。
売上高と申請額のバランスに気をつける
申請金額に対して前期の売上高が数倍あることが望ましいとされています。なぜなら、IT導入補助金でツールを導入した後に生産性向上が期待できることや、導入成果が明確に示せるためには、十分な売上金額が必要とされるからです。
この点に注意し、申請額と売上高のバランスを考慮して申請を行いましょう。
補助金の申請を遅らせない
IT導入補助金2023のスケジュールは既に説明されていますが、補助予算には上限があるため、申請時期が遅くなると審査が厳しくなってしまう可能性があります。さらに、現在明示されている締切で終了し、新たな申請時期が設けられない可能性も考えられます。
導入したいITツールなどが決まっている場合は、早めの申請がおすすめです。
また、申請に必要なgBizIDプライムアカウントの発行には2~3週間かかるため、すぐにでも準備を始めることが重要です。
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まとめ:【2023年12月最新】病院もIT導入補助金の対象!対象ツールや申請方法を解説!

本記事では、2023年12月最新の病院向けIT導入補助金情報について解説しました。
対象ツールや申請方法も理解できたことでしょう。今後の経営や業務改善に役立てるため、ぜひ積極的にIT導入補助金の申請を検討しましょう。
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