近年、オンラインでの購買体験は劇的に変化しています。その中でも特に注目を集めているのが「ライブコマース」です。
なぜ今、ライブコマースがこれほどまでに急速に成長しているのでしょうか?
この記事では、ライブコマースの基本的な仕組みから、その急成長を支える背景、そして日本と中国の市場規模の比較、さらに成功のための具体的なポイントまでを詳しく解説します。アパレル、食品、化粧品といった相性の良い業界での成功事例もご紹介しながら、あなたのビジネスにライブコマースをどう活用できるかを探っていきましょう。
目次
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
ライブコマースとは?新しい販売形態の基本を解説

ライブ配信とEコマースを組み合わせたこの新しい販売形態は、まるでテレビショッピングとSNSを融合させたかのような魅力で、消費者の購買意欲を掻き立てています。
それは、従来のECサイトにはないリアルタイムでの双方向コミュニケーションと、商品の魅力を深く伝える表現力にあります。視聴者はライブ配信を見ながらリアルタイムで質問し、その場で疑問を解消できるため、安心して商品を購入できます。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
中国と日本のライブコマース市場規模比較

ライブコマースは中国で爆発的な成長を遂げています。大手会計事務所「KPMG」が2021年に発表したレポートによると、2021年時点での中国におけるライブコマース市場は1兆9,950億元(約33兆9,150億円、1元=約17円)で、2020年に比べ、90%増の成長を記録しました。
中国商務部の発表によると、2020年のライブコマースイベントの開催回数は計2,400万回、視聴回数は500億回、販売商品は2,000万アイテムを超えたとしています。また、中国でのライブコマース利用者の数は「第47回中国インターネット発展状況統計報告」で発表されており、2020年末時点で3億8,800万人となっています。
一方、日本国内の市場はどうでしょうか?MMD研究所が全国の18~59歳の男女5000人を対象におこなった調査によると、2021年時点で「ライブコマース」という言葉自体の認知度は、視聴経験があると回答した人から「言葉は聞いたことがあるが、利用方法や内容はよく知らない」と回答した人まで、合計で43.2%の結果となりました。
また、ライブコマースの配信コンテンツを見たことがある人の数もまだ少なく12.7%。さらにその中で商品の購入に至った人は5.8%でした。日本ではまだ発展途上の段階と言えるでしょう。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
ライブコマースと相性が良い3つの業界

ライブコマースは特定の業界と非常に相性が良いことがわかっています。特に以下の3つの業界では高い効果を発揮しています。
アパレル業界
アパレル業界は、ライブコマースと非常に相性の良い分野です。実際、他業界と比較しても、ライブコマースの実施件数が最も多い業界の一つとなっています。
ECサイトではサイズ表が記載されているものの、実際に試着してみないと着心地やサイズ感がわからず、「思っていたのと違った」と感じた経験を持つ人も少なくありません。そこで、ライブコマースでは、さまざまな身長や体型のモデルを用意し、実際に試着してもらうことで、視聴者に着心地やサイズ感を具体的に伝えることができます。
これにより、購入後の失敗への不安を軽減し、購買意欲を高める効果が期待できるのです。
食品業界
食品業界は鮮度が重要なため、これまでECサイトでの販売はあまり普及していませんでした。しかし、現在、EC市場はさらに拡大しており、今後は食品もオンラインで購入する機会が増えていくと予想されています。
ライブ配信では、実際に食べながらのレビュー(食レポ)や、レシピ・食べ合わせの提案などを通じて、文字や画像だけでは伝えきれない情報を補足することができます。
テレビショッピングのようなスタイルに加え、視聴者との双方向コミュニケーションを取り入れることで、さまざまなトレンドや商品の魅力をリアルタイムに伝えることができます。その結果、ECサイト以上の臨場感が生まれ、視聴者の満足度も高まりやすくなります。
化粧品業界
美容系のライブコマースでは、多くの企業が現役の化粧品販売員を配信者として起用しています。実際に商品を手に取り、自分の肌で試す様子を見せることで、まるで店頭で接客を受けているかのような感覚を視聴者に与えられるのが、ライブコマースならではの特長です。
化粧品や美容アイテムは肌に直接使用するもののため、実際の使用感がわからないと購入に踏み切れないという人も少なくありません。その点、ライブ配信では配信者がリアルタイムで使い心地や効果をレポートするため、「自分の肌にも合いそう」と具体的にイメージしやすく、購入の後押しになります。
さらに、視聴者からの悩みや質問にその場で答えられる点も大きなメリットです。店頭で相談する機会が少ない人や、対面での会話が苦手な人にとっても、気軽に情報を得られる手段となります。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
ライブコマースの5つのメリット

ライブコマースには、従来のECサイトにはない多くのメリットがあります。ここでは特に重要な5つのメリットを紹介します。
写真や文章だけでは伝えにくい商品の魅力を訴求できる
実際に商品を使ったときの感覚や感動を、リアルに伝えることができます。さらに、商品の使い方やサイズ感に加え、アパレル商品であれば素材感や着心地、シルエットなど、写真や文章では伝わりにくい魅力も、まるで利用者のような視点で動画を通じて訴求しやすい点が、大きなメリットです。
ライブならではの双方向性
商品をよく知るスタッフだからこそ伝えられる、現場ならではの情報を顧客に届けることができます。特に、顧客との距離が近い店頭スタッフの言葉は、企業の公式SNSやWebサイトから発信される情報よりも、よりリアルで信頼性の高いものとして受け取られやすいでしょう。
ライブ動画閲覧から購入までのスムーズな導線ができる
ライブコマースに対応しているアプリやサービスの多くは、視聴中に商品ページへ移動し、そのまま購入画面に進める仕組みを導入しています。そのため、事前に商品ページのURLを共有しておき、ライブ配信中に「ご購入はこちらのURLからどうぞ」と案内することで、視聴者をスムーズに購入へ誘導することができます。
ライブならではの商品理解ができる
視聴者は、商品の使い方や購入方法など、疑問に思ったことをその場で運営者に質問することができます。一方でECサイトの運営者は、視聴者がどの商品に興味を持ち、どのような点に関心を寄せているのかといったリアルな声を直接知ることができます。
また、配信者が商品の詳細や返品ルールなどについて視聴者の質問に答えることで、買い物に対する不安や疑問をその場で解消できる点も、ライブコマースの大きなメリットです。
ライブを見逃してもアーカイブで動画を残せる
ライブコマースに対応したアプリやサービスの多くには、視聴者がリアルタイムで視聴できない場合でも、アーカイブ(過去の配信記録)として動画を保存・公開できる機能があります。「ライブを見たいけれど、その時間には参加できない…」といった視聴者の悩みに応えることができるため、購入意欲を損なわずに済むのも大きな利点です。
さらに、アーカイブを残しておくことで、「後でゆっくり見てから購入したい」という視聴者にも対応でき、配信後の購入機会を広げることができます。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
ライブコマースの4つのデメリットと対策

ライブコマースには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや課題も存在します。ここでは主な4つのデメリットとその対策について解説します。
集客が難しい
ライブコマースは、いつでもどこでも視聴できる点が大きなメリットですが、最大の課題は「集客」です。サービスによっては、フォローしているユーザーにしか配信が表示されない場合もあり、フォロワー数によって視聴者数が大きく左右されることも少なくありません。
そのため、ライブ配信の前には、他のSNSや公式サイトなどを活用して事前に告知を行い、集客につなげることが重要です。さらに、ライブ配信だけに頼るのではなく、アーカイブ動画として保存・活用することで、配信後も継続的に視聴・購入を促すことができます。
配信内容によっては企業のイメージが損なわれる可能性がある
ライブ配信においても、企業ブランディングを反映した内容やセット、世界観を構築することが求められます。企業のブランドイメージと異なる雰囲気のライブ配信を行ってしまうと、顧客の期待を裏切り、ブランドへの信頼を損なう可能性があります。
例えば、ルイ・ヴィトンがライブコマースに挑戦した際には、その試みに対して肯定的な意見も多く寄せられましたが、一方で、同社のラグジュアリーブランドとしてのイメージとかけ離れた演出に戸惑うユーザーも少なくなかったといいます。
このような事例を踏まえると、ライブコマースを実施する前には、自社のブランドイメージを改めて確認し、その世界観を反映した企画・演出を意識して取り組むことが重要です。
ライブ配信特有のトラブルが発生する可能性がある
ライブコマースはインターネットを利用して行うため、回線状況の悪化によって配信が予定通りに進まなくなったり、コメント欄が荒らされるといった予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
そのため、あらかじめトラブル時の対応マニュアルを用意しておくことや、万が一の事態にも冷静に対応できる配信者を選定しておくことが重要です。事前の準備をしっかり整えることで、配信中のトラブルを最小限に抑えることができます。
ある程度配信スキルが求められる
ライブコマースは一見、ただ配信するだけのように見えますが、視聴者の疑問にその場で対応する必要があるため、高いスキルや専門的な知識が配信者に求められます。
そのため、配信者を選定する際には以下の点を十分に確認することが重要です。
- コミュニケーション能力があるか
- 商品に関する十分な知識を持っているか
- 動画を通じたプレゼンテーションスキルがあるか
- 配信に関する基本的な知識があるか
これらのスキルが備わっていることで、視聴者との信頼関係を築き、スムーズな配信運営と購入促進につながります。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
ライブコマースを成功させる4つのポイント

ライブコマースを成功させるには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは特に重要な4つのポイントを紹介します。
視聴者との円滑なコミュニケーションを図る
ライブコマースにおいては、視聴者とのコミュニケーションが重要な要素となります。ECサイトでは、店舗に行かなくても自宅で簡単に商品を購入できるという大きなメリットがありますが、情報の提供はどうしても事業者からの一方通行になりがちです。
その点、ライブコマースでは視聴者からのコメントにリアルタイムで反応し、疑問や不安をその場で解消できるため、視聴者の購入意欲を高めやすく、売上にもつながりやすくなります。視聴者の質問に的確に答えるためには、商品知識が豊富な人物を配信者として起用することも、ライブコマース成功の大きなポイントです。
配信者へのこだわり
商品に関する知識が豊富な配信者を起用するだけでなく、企業ブランドに合ったキャラクター性を持つ配信者を選ぶことも重要なポイントです。
配信者の選定においては、単に「時間がある人」や「ライブ配信が好きな人」を選ぶのではなく、視聴者の質問に適切に答えられるスキルや、企業イメージに合致したキャラクターを持っているかどうかを慎重に考慮する必要があります。そうでないと、企業ブランドのイメージダウンにつながる可能性が高まります。
そのため、台本や配信構成に加えて、配信者選びには特に意図を持って行うことが重要です。「商品に対する知識が豊富で、その魅力を上手に伝えられる人」や、「企業のブランドイメージに合ったキャラクターを持つ人」を配信者として選ぶと良いでしょう。
配信時間や頻度のタイミング
配信時間や頻度のタイミングは、視聴者数に大きく影響を与えるため、非常に重要です。例えば、学生をターゲットにした商品では、朝から夕方にかけて授業や部活動があるため、ライブ配信を視聴するのは難しいことが多いです。
そのため、帰宅時間である17時以降やお昼休みの12時頃など、学生が視聴しやすい時間帯に配信を行うことで、より多くの学生に気軽に視聴してもらえる可能性が高まります。
また、配信時間や曜日、頻度を固定することで、視聴者に習慣的に視聴してもらいやすくなります。「この時間帯にライブ配信がある」と顧客に認識させることができ、一定の視聴者数を確保することが可能になります。
商品購入の導線を作る
ライブコマースの最終的な目的は、「視聴者に商品を購入してもらうこと」です。そのためには、ライブ配信から購入までの流れ(導線)をわかりやすく整えておくことが非常に重要です。
ライブコマースは、商品の魅力を伝えながら、購買意欲が高い顕在層や、購入を検討している層にアプローチできる施策です。だからこそ、視聴者が「欲しい」と感じたタイミングでスムーズに購入できないと、せっかくの購買意欲が下がってしまう可能性があります。
例えば、商品購入ページのURLを画面上の見やすい位置やコメント欄にあらかじめ表示しておくことで、視聴者は迷わず購入に進むことができます。さらに、配信者が購入方法を丁寧に説明することで、視聴者の不安が解消され、安心して購入してもらえるようになります。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
日本でのライブコマース成功事例

日本国内でもライブコマースを活用して成功を収めている企業が増えています。ここでは、さまざまな業界での成功事例を紹介します。
【食品】漬物専門店「四十萬谷本舗」
かぶら寿しに代表される発酵食品の老舗である四十萬谷本舗では、昨年1月から首都圏の大企業で働く副業人材が参加するプロジェクトを立ち上げ、新商品の開発や販路の開拓に挑戦しています。
ライブコマースは土曜の夜に6回、1時間から1時間半ほどかけて配信しており、双方向のコミュニケーションができる強みを生かして、おすすめの食べ方やお酒との相性などのweb上の視聴者から寄せられる質問やコメントに答えながら、商品を紹介しています。
常時約20人が視聴し、多いときには約8万円を売り上げるなど、予想を上回る反響で、今後もしばらく継続する予定とのことです。
【百貨店】三越伊勢丹
百貨店の老舗である株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、2019年11月15日に初めてのライブコマースを実施しています。年末年始の主力商品であるお歳暮を特集し、「パッケージの華やかさ」や「ものづくりのストーリー」から紹介したライブ配信では、過去最高のECでの売上を記録しました。
以来、お中元・お歳暮などの従来の催事にあわせて「三越伊勢丹ライブショッピング」と銘打ったライブコマースを展開し、バイヤーや販売スタッフ、また多彩なゲストも交えて商品の魅力を配信しています。
【アパレル】ユニクロ
ファーストリテイリング傘下の「ユニクロ」が、「UNIQLO LIVE STATION」でライブコマースを始めたのは2020年12月のことでした。
著名人がコーディネートのポイントなどをライブで解説し、視聴者の質問などに答えながらユニクロの商品を紹介。消費者はライブ配信動画を見ながら、気になった商品をそのままECサイトやアプリ内で直接購入できるようにしました。
現在では多くの販売番組が存在し、よりユーザーニーズに合わせた番組の配信を行っています。
【化粧・美容品】資生堂
「SHISEIDO」は、中国市場においてBC(ビューティーコンサルタントやビューティーカウンセラーの略:美容部員)が出演するライブコマースを推進しており、好調な売り上げを記録しました。
これを受けて、資生堂は日本国内でのライブコマースの本格的な展開を開始し、その第一弾として、化粧品や美容法を紹介するライブ映像を配信し、消費者がリアルタイムでBCとコミュニケーションしながら商品を購入できるライブコマースを開始しました。
第1弾として、株式会社三越伊勢丹ホールディングスの化粧品オンラインストア「meeco」で2020年7月に実施、新型コロナウイルス感染症の拡大をうけ「非接触型」購買ニーズが増している中での「オフライン」と「オンライン」の強みを融合させたオムニチャネルモデルを構築しました。
Shopifyやその他ECの制作・運用・保守について、お気軽にご相談ください。
連絡は問い合わせ・無料相談・無料お見積りよりどうぞ。
まとめ:ライブコマースの今後と活用のポイント

ライブコマースは、ライブ配信とEコマースを組み合わせた新しい販売形態として、特に中国市場で爆発的な成長を遂げています。日本でもコロナ禍を経て認知度が高まり、様々な業界で導入が進んでいます。
ライブコマースの最大の特徴は、視聴者とのリアルタイムでの双方向コミュニケーションが可能な点です。これにより、商品の魅力をより深く伝えることができ、購入に対する不安や疑問をその場で解消できます。
特にアパレル、食品、化粧品業界との相性が良く、これらの業界では商品の使用感や質感など、文字や静止画では伝えにくい情報を動画で効果的に伝えることができます。
ライブコマースを成功させるためには、視聴者とのコミュニケーションを重視し、商品知識が豊富で企業イメージに合った配信者を選定すること、配信時間や頻度を最適化すること、そして購入までの導線をわかりやすく整えることが重要です。
日本国内でも四十萬谷本舗、三越伊勢丹、ユニクロ、資生堂など、様々な業界で成功事例が生まれています。これらの企業は、それぞれの商品特性を活かしたライブコマースを展開し、成果を上げています。
ライブコマースは今後も成長が見込まれる分野であり、自社ECサイトとの連携を強化することで、さらなる販売機会の創出が期待できます。ECサイト運営者は、この新しい販売チャネルの可能性に注目し、自社の商品特性や顧客層に合わせた戦略を検討してみてはいかがでしょうか。
ライブコマースの活用でお悩みの方は、ECカートシステムの導入から運用までをサポートする専門サービスの活用も検討してみてください。自社ECサイトへのスムーズな購入導線を整えることで、ライブコマースの効果を最大限に引き出すことができます。
詳細については、ECで注目のライブコマースとは?のページをご覧ください。
Shopify制作のお見積もり・ご相談
また、初めてのお取組みで不安のある方などもご不明点などはお気軽にご連絡ください。



