2021.7.7

2021.8.20

【徹底解説】ソーシャルリスニングとは?SNSマーケティングの効果を高める方法

【徹底解説】ソーシャルリスニングとは?SNSマーケティングの効果を高める方法

消費者と積極的につながることができるSNSマーケティングを導入する企業は増加の一途を辿っています。SNSマーケティングを活用することで売り上げ増に結びつくだけではなく、ブランドイメージの向上やビジネスの成長などにつなげることができるからです。

その手法のひとつとして注目を集めているのがソーシャルリスニングです。ソーシャルリスニングを活用するとどのようなメリットがあるのか、この記事で紹介していきます。ソーシャルリスニングについての理解を深めれば、SNSマーケティングの効果を高めることもできます。 

ソーシャルリスニングとは?

ビジネスを展開する上で、利用者の本音を知ることはとても重要です。「VOC(Voice of Customer)」とも言われる「お客様の声」には評価や不満、ニーズなどが含まれているからです。つまりこのVOCを適切に活用することができれば、企業の成長につなげることもできるのです。

ソーシャルリスニングとは、このVOCを集めるひとつの手法です。その対象となるのが、TwitterやInstagram、FacebookといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)をはじめ、ブログや掲示板、口コミサイトなどです。

一般的にソーシャルリスニングの対象となるのは下記が考えられます。 

  • ソーシャルメディア: Twitter、Facebook、Instagram、など
  • Q&Aサイト : Yahoo知恵袋、教えてgoo、など 
  • レビューサイト:価格com、@cosme、など 
  • ブログサービス :アメーバブログ、ライブドアブログ、など
  • ECサイトのレビュー: Amazon、楽天、など  

ここで発信される膨大な消費者の声を集め、そのビッグデータを分析することができれば、需要を把握したり、不備を見つけたりすることができます。そしてそれらを商品の改善や次の企画あるいは商品開発などに活かしていくことができるのです。そのため、ソーシャルリスニングが注目されているのです。

ソーシャルリスニングが必要とされる背景

ソーシャルリスニングの有用性や活用法などが理解できたと思いますが、ではなぜソーシャルリスニングが必要になってきたのでしょうか。それには次の3つが考えられます。

消費者の本音を知ることができる 

前項でも紹介しましたが、消費者の本音は自社および自社商品の評価を知る上でとても重要です。そのため以前から、企業ではアンケートやカスタマーセンターを設けていましたが、なかなか消費者の本当の声を把握することができませんでした。商品アンケートの回答率はそれほど多くはありませんし、カスタマーセンターへの電話はクレームや不満のほうが多いためです。

そのため本来知りたいはずのサイレントカスタマーと呼ばれる〝物言わぬユーザー〟の声を拾う方法が必要でした。そこで着目したのが利用者が気軽に感想を書き込める口コミサイトやレビューサイト、そしてSNSです。総務省が行った「令和元年通信利用動向調査」によると、2019年の日本全体でのSNS利用状況は、2018年の60.0%から上昇して69.0%になっています。つまりSNSには国民の約7割の声が発信されているのです。 

こうしたインターネット上に書き込まれた本音を拾い上げることができる手法として、ソーシャルリスニングの注目度が上がってきたのです。

レビューを参考にする購入が増えている 

ものが多彩にあふれている現代では、何を買っていいのか迷うことも多くなったのではないでしょうか。興味のある商品を「検索」し、商品の情報はもちろん、口コミを確認してから購入するかどうか決める人もいるでしょう。

例えば、家電にしてもレビューサイトに書かれている「◯◯メーカーの製品の◯◯機能は役に立った」といった書き込みによって、購入意欲が増すこともあります。またテレビに出演している芸能人が「◯◯がいい」と言えば、それが欲しくなったりするものです。

このようにメーカーが宣伝用に作ったキャッチコピーだけではなく、実際に使った人の声によって購入意欲は変わるものです。 つまり口コミサイトやSNSでポジティブ要素を含んだ言葉が書かれていれば、新規顧客の獲得につなげることもできるということです。そのためこうした声を的確に把握できるソーシャルリスニングが有用なのです。

トレンドの移り変わりが速くなった 

流行には流行り廃りがありますが、インターネットの普及、SNSの普及によってそのスピードはより速くなったとも言われます。女子高校生が使ういわゆるJK語も、ある言葉があっという間に流行り、あっという間に使われなくなってしまいます。

そのため、鮮度の高い意見からニーズを割り出すために、SNSで発信される声を集めることができるソーシャルリスニングの役割が高まっているのです。

ソーシャルリスニングの活用法とメリット

この項目では、ソーシャルリスニングを活用するメリットを紹介し、どう活用するべきかも紹介します。

商品やサービスの評価を確認する 

これまで紹介したように「消費者の声を把握できる」というソーシャルリスニングの特徴でありメリットは、企業にとって非常に有用なものです。実際にどのようなことが話題になっているのか、どう評価されたのかというのは企業にとって最も知りたい情報だからです。 

商品の改善や商品開発にもつながりますし、広告展開などあらゆるビジネス活動に活用することができます。

ブランディングができる 

現代は「企業ブランド」の重要性が高まっています。企業のブランドイメージによって消費者が抱く安心感が異なるためです。ブランドイメージが高く安心感があると、購入までの意思決定の時間短縮、リピート、他の商品への興味の高まり、新商品への期待感の向上といったことにつながります。 

そのため企業は適切にブランディングを行う必要があります。ソーシャルリスニングを行えば消費者が抱いているイメージを把握することができますので、ブランディングに向けた企画や戦略を打ち立てることが容易になるのです。

消費者の潜在的なニーズをつかむ

さまざまな情報が飛び交う現代は、消費者のニーズも多様化しています。こうした状況の中で、多くの消費者のニーズに合った商品やサービスを生み出すのは簡単ではありません。 

しかしソーシャルリスニングを用い、たくさんの消費者の声を聞くことで、ピンポイントにニーズを探っていくこともできます。例えば、「ダイエットで目標が達成できたら、ポテトチップスが食べたい」という意見を拾ったとします。この意見の根底にあるニーズを探っていくと「ダイエット中でも食べらえるポテトチップスがあったらいい」ということにも結び付けられます。

こうして眠っている潜在的なニースをつかむことも、ソーシャルリスニングを活用することによってできるようになります。

広告の反応を把握する 

テレビCMやキャンペーンなどで行ったプロモーション活動に対し、ソーシャルリスニングを活用することで消費者がどのような反応をしているのかが分かります。「起用したタレントさんが商品のイメージに合っている」「CMがわかりにくい」といった声を拾うことができるため、今後の広告展開に役立てていくことができるのです。

近年は消費者からの批判の高まりによってCM放映の中止なども起きるようになりました。批判が大きくなる前に次の一手を打つことも、ソーシャルリスニングを活用するメリットのひとつです。 

流行の予測がしやすくなる 

頻繁に発信される言葉や内容を分析することによって、次に何が求められるのか、次に何が流行るのかを探ることができます。流行というものはある日突然爆発的に起こるものではなく、徐々に人々の中に受け入れられ、あるときから倍々ゲームのように広がっていくからです。 

例えば、あるキーワードが発信された回数が1日100回だったのに、ある日から1000回に急激に増えることがあります。こうした発信の変化を敏感に感じることで流行の予兆を読み取り、それに対応した戦略を立てることができるようになります。 

ネガティブイメージの拡散を防ぐこともできる 

現代は意見を直接相手に言うのではなく、Twitterなどで世間につぶやくことが多くなっています。これがSNS上でバズる一方、炎上という事態にもつながるのです。もちろん誰かの投稿によって商品がバズるのはいいのですが、反対に炎上してしまうと企業や商品イメージは大きなダメージを受けてしまいます。 

しかしソーシャルリスニングで消費者の声を把握し、ネガティブな発言を早期に発見することで対策を打つこともできます。 

業界の将来的なイメージも描ける

これまで紹介したように、消費者の声を集めて分析することで、商品開発やクレーム対応、広告戦略など企業活動のすべてに活かすことができます。また業界の将来的なイメージも描くことができ、それに合わせた市場開拓を行うこともできます。これがソーシャルリスニングを活用する最大のメリットなのです。

効果を高めるソーシャルリスニングの実施方法

この項目では、ソーシャルリスニングの効果を高めるために意識するポイントを紹介していきます。分析方法として基本となるのが数値分析です。まずはここから見ていきましょう。

数値分析 

数値分析とはその名の通り、対象ブランドや対象商品のキーワードを含んだ数値を分析することです。それにはいくつかの指標があります。

①投稿数 

対象ブランドや対象商品のキーワードを含んだ投稿数をカウントして分析をします。この投稿数をカウントすることによって、日にちごと、あるいは時間ごとの違いが見えてきます。その際、何が理由で投稿数が増えたかといったことを推測することもできます。

例えば、新しいCMが放送された、新商品の発表会を行ったなどの要因によって投稿数が増えたなどといったことが分かります。また著名人がTwitterでつぶやいたといったことも、投稿数が増えた要因になるかも知れません。

②リーチ数 

リーチ数というのは目に触れた数ということです。Twitterを例にすると、誰かが対象ブランドのことについてつぶやいてもその人のフォロワーが0人であれば、多くの人の目にそのツイートは触れません。しかし1万人のフォロワーがいる人が同様につぶやけば、そのつぶやきは1万人の人の目に触れることになります。 

重複したフォロワーがいることもあるため単純には計算できませんが、100人のフォロワーがいる1000人が対象商品についてツイートをした場合、その対象商品についてのつぶやきは10万人の目に触れたということが言えるのです。

③ポジティブ・ネガディブ割合 

これは投稿されたデータを分析し、ポジティブな投稿とネガディブな投稿とに分けることです。この割合を算出することで、好意的に受け止められたか、否定的に受け止められたかが分かります。 

投稿・アカウント分析 

投稿数やリーチ数では数値の分析のみでしたが、そこからさらに発展させるのが投稿・アカウント分析です。

①頻出キーワードの抽出 

頻出キーワードの抽出とは、対象ブランドおよび対象商品について投稿された内容に含まれる言葉を洗い出すことです。例えば、対象商品に対する頻出キーワードが「価格」だった場合は、「より価格について知りたいと思っている消費者がいる」あるいは「価格が高い」「価格が安い」といった投稿が多いことが分かります。

この頻出キーワードもネガティブ投稿とポジティブ投稿に分けることができますので、それぞれの角度から分析していくこともできます。

②影響力の強い投稿者の抽出 

リーチ数やポジティブ投稿などの中から、影響力の強いあるいは反応の多い投稿者を割り出すことができます。これを割り出すことによってインターネット上でバズりやすい傾向や、拡散しやすい内容を見つけることもできます。 

また影響力のある投稿者に絞った施策を打つことで、効果的な拡散を意図してできる可能性もあります。

セグメント分析 

投稿の内容をさらに分析することで、投稿者の関心具合が分かります。その関心具合を、「興味」「関心」「購入」といったようにセグメント別にするなどして、投稿を分析していきます。

例えばその際、「興味」の時にはどのキーワードが多いのかを分析することで、購入に結びついた消費者の行動も分析できます。最終的に「購入」して、さらに拡散するための施策も立てやすくなるのです。

また投稿者の性別や年齢、地域、生活水準、興味のあること、関心ごとなども情報収集できるため、ターゲットの設定や絞り込みにも活かすことができます。

ソーシャルリスニングができるツール紹介

ソーシャルリスニングを導入するためのツールには、有料と無料のどちらも用意されています。例えば、Twitterで高度な検索をかけることでも、投稿の動向を探ることができます。またGoogleトレンドやYahoo!リアルタイム検索でもソーシャルリスニングが無料でできます。

一方、本格的にソーシャルリスニングを行いたい場合は有料のツールも検討してください。 今回は下記の3つのツールを紹介いたします。

Social Insight(ソーシャルインサイト) 

Social Insightは株式会社ユーザーローカルが提供するSNS分析・運用ツールです。Facebook、Instagram、Twitter、YouTube、LINEなど日本の主要なSNSに対応し、日本最大のアカウントデータを蓄積しているのが特徴です。

対象キーワードに関する口コミをいつ、誰に、どんな内容で話題になっているかを可視化することができます。それらを把握することで、自社のアカウントはもちろん、競合アカウントの投稿分析、ファンの増減、ファン属性分析といった分析もできます。

BuzzFinder(バズファインダー) 

BuzzFinderはNTTコム・オンライン・ソリューションズが提供するツールです。急激に増えているツイートをNTTの技術でほぼリアルタイムで検出してアラートメールを送信してくれるため、風評被害や炎上をスピーディに防ぐことができます。

特徴的なのは、前日のツイート量とその話題概要や具体投稿例などが毎日メールで届くことです。そのためログインをしないでも、メールをチェックするだけで消費者の声やその変化を確認することができます。

Boom Research(ブームリサーチ)

Boom Researchの最大の特徴は、操作が簡単なインターフェースです。シンプルで直感的な操作ができるため、初めてでも簡単に扱うことができます。保有しているデータ数は最大規模で、Twitterを全カバーしているのはもちろん、2ちゃんねるを独占的に提供しています。またAmebaブログほか、国内主要ブログの9割以上をカバーしています。

分析メニューはクロスメディア分析、データーインポート分析など80種類以上用意されているため、多彩な分析もできます。

ソーシャルリスニングの結果を最大限生かすためのポイント

ソーシャルリスニングは消費者の声を集めて終わりではありません。効果的に消費者の声を集め、そしてどう活用するのかが重要です。ここではそのポイントについて解説していきます。

目的を明確にする 

ソーシャルリスニングでは、対象ブランドおよび対象商品への評価のほか、競合他社に対する口コミといった膨大なデータを集めることができます。そのため必要な情報を選別するのに時間と労力がかかってしまうこともあります。

ですからただ情報を集めるのではなく、ソーシャルリスニングを行う目的をあらかじめ明確にしておきましょう。何が必要なのか、何に使うのかを決めておかないと、ただデータを集めるだけになってしまいます。 

データのノイズを処理する 

ソーシャルリスニングによって得られるデータには、不必要なデータや間違ったデータも含まれてしまいます。これはノイズとも言われますが、こうしたノイズを放置しておくと間違った分析をしてしまいます。

自動でノイズを除去するフィルタリング機能なども活用して、不要なデータを処理することでデータの重要度をより高めるようにしましょう。 

インターネット上の独自表現を把握する 

「了解」を「り」で表記するなど、インターネット上の独自表現としてネットスラングという表現方法があります。特にTwitterには文字数に制限があり、こうしたネットスラングを積極的に使う傾向があります。そのためネット上の独自表現を把握しておかないと、正確なデータを抽出することが難しくなります。 

商品名やサービス名、さらに会社名にしても、正式な名称で書き込まれるとは限りません。その独自表現を数多く把握することで、より正しいデータが得られるため、情報を幅広く収集するようにしましょう。 

また「草」や「やばい」といったポジティブ要素にもネガティブ要素にもとれる言葉も、多く存在します。この違いを的確に判断することも必要になってきます。

情報の判断ができる人材を育成する

有効なデータを取得しても、それを活用できる社内での仕組みや組織が構築されていなければ意味がありません。入手した情報を現場で生かしてこそ、ソーシャルリスニングの価値を最大限に高めることができるのです。

情報を精査して、方針を定めるのはやはり人材です。この判断を間違えると消費者のニーズと離れてしまう可能性もあります。

集めた情報を的確に読み解くには消費者目線で物事を見られる人材を育成することですが、この人材育成もソーシャルリスニングの活用には欠かせない重要なファクターということも覚えておきましょう。 

まとめ:【徹底解説】ソーシャルリスニングとは?SNSマーケティングの効果を高める方法

ソーシャルリスニングはSNSを活用したマーケティング手法のひとつです。企業にとって重要な消費者の本音をインターネット上から集めることで、次の一手はもちろん、企業のブランディングや事業展開に活かすこともできます。 

今回のコラムでは、ソーシャルリスニングを的確に活用するためのポイントを紹介しました。ぜひ参考にして、ビジネスに活かしてください。 

Shopify experts(エキスパート)ならShopi Lab

監修者
佐藤沙知
佐藤沙知

shopi lab SNSコンサルタント

大手SNSマーケティング企業で、インフルエンサーマーケティング、SNSコンサル、SNS運用を手掛け、
現在アパレル、美容系など多くの企業へのコンサルタントとして活動中。

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